「コンタクトのパッケージに英数字がたくさん書いてあるけど、正直何が何なのかよくわからない……」
こんな気持ち、ありませんか?
「PWRとかBCとかDIAって何?」
「処方箋を見ても、どこに何が書いてあるかわからない」
「通販で注文するとき、どこを入力すればいいか不安」
「左右の度数が違うけど、どっちがどっちかわからなくなる」
「眼鏡の処方箋とコンタクトの処方箋、何が違うの?」
コンタクトを使っている方の中に、パッケージの数字を「なんとなく見ている」だけで、実際の意味を理解していない方がとても多くいます。
でも、これって実はとても大切なことなんです。
わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが、通販での注文ミスの多くは「パッケージの数字の意味を正確に理解していなかった」ことが原因です。
「PWRの小数点を一桁間違えた」
「左右を逆に入力してしまった」
「BCが合わないレンズを購入してしまった」
度数の入力ミスは、視力の矯正不足・過矯正・角膜へのダメージにつながります。 「なんとなくわかっている」を「ちゃんとわかっている」に変えることで、こうしたトラブルを完全に防げます。
この記事では、コンタクトレンズのパッケージ・処方箋に書かれているすべての数値の意味を、現役検査員のわたしがひとつひとつ丁寧に解説します。
読み終えたあとには「コンタクトの数字が全部読める・理解できる」状態になれるはずです。
- PWR・BC・DIA・CYL・AXIS・ADDそれぞれの意味と見方
- 処方箋のどこをどう読めばいいか
- 眼鏡の度数とコンタクトの度数が「なぜ違うのか」
- 通販で注文するときの「入力ミスをゼロにする方法」
- 「R(OD)」と「L(OS)」の左右の見分け方
- 度数の数字が大きい・小さいとどういう意味か
ー この記事を書いた人 ー

ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)
PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル
コンタクトレンズの「数字」が並んでいる場所——パッケージと処方箋の見方
まず、数字がどこに書いてあるかを確認しましょう。
コンタクトのパッケージ(箱・個包装)に書いてある情報
コンタクトレンズの外箱・個包装のブリスター(プラスチックトレー)には、必ずレンズのスペックが記載されています。
一般的に以下の情報が記載されています。
例:
PWR -3.00
BC 8.60
DIA 14.20
または乱視用(トーリック)レンズの場合:
PWR -2.50
BC 8.90
DIA 14.50
CYL -1.25
AX(AXIS) 180
処方箋に書いてある情報
眼科でもらう処方箋には、以下の情報が記載されています。
右眼(R / OD):PWR -3.00 / BC 8.60 / DIA 14.20
左眼(L / OS):PWR -2.75 / BC 8.60 / DIA 14.20
処方箋は「右眼(R)と左眼(L)が別々に記載されている」ことに注意してください。 左右で度数が異なる場合が多いため、絶対に取り違えないようにしましょう。
ゆずあん「処方箋の数字が小さくて読みにくい」という方は、スマホで写真を撮って拡大すると読みやすくなります。通販で注文する際も、処方箋の写真を手元に開きながら入力すると入力ミスを防げます。
「PWR(またはD・POWER)」——近視・遠視の度数
PWRとは何か
PWR(Power)は、コンタクトレンズの「矯正度数」を表す数値です。 「D」「POWER」と表記されることもあります。
近視・遠視の強さを示す数値で、マイナス(−)が近視、プラス(+)が遠視を意味します。
数値の読み方
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| PWR -1.00 | 軽度の近視 |
| PWR -3.00 | 中程度の近視 |
| PWR -6.00 | 強度の近視 |
| PWR +1.00 | 軽度の遠視 |
| PWR 0.00 | 度なし(伊達コンタクト) |
数値が大きいほど(プラスマイナスの絶対値が大きいほど)、視力の矯正量が大きいことを意味します。
PWRの「ステップ」を理解する
コンタクトの度数は通常0.25D(ジオプトリー)刻みで設定されています。 「-3.00」の次は「-3.25」または「-2.75」となります。
通販での入力でよくあるミス: 「-3.00」を「-30.0」または「3.00(マイナスを忘れる)」と入力してしまうケースが頻繁にあります。 マイナス記号と小数点の位置は必ず確認してください。
「BC(ベースカーブ)」——眼球のカーブに合わせる最重要数値
BCとは何か
BC(Base Curve)は、コンタクトレンズの曲率(カーブの度合い)を表す数値です。 単位はmm(ミリメートル)で表されます。
眼球の角膜(黒目の表面)はお椀のようにカーブしており、このカーブに合ったBCのレンズを選ばないと、レンズが目にうまくフィットしません。
BCの数値の意味
BCの数値が**大きいほどカーブが緩やか(フラット)、小さいほどカーブが急(スティープ)**です。
一般的なソフトコンタクトのBCは8.3〜9.0mm程度の範囲が多いです。
| BC | カーブの特徴 |
|---|---|
| 8.30〜8.50 | 急なカーブ(黒目が小さめ・急なカーブの方向け) |
| 8.50〜8.70 | 標準的なカーブ(多くの方に使われる範囲) |
| 8.70〜9.00 | 緩やかなカーブ(黒目が大きめ・緩やかなカーブの方向け) |
BCが合わないとどうなる?
BCが合っていないと以下の症状が出ます。
BCが急すぎる(小さすぎる)場合:レンズが眼球を強く圧迫する。ゴロゴロ・充血・角膜の酸欠が起きやすくなる。
BCが緩すぎる(大きすぎる)場合:レンズが眼球上でグラグラと動く。まばたきのたびにズレる。見え方が不安定になる。
BCは必ず眼科のフィッティング検査で決定してもらってください。 自己判断でBCを選ぶことは避けましょう。
通販での入力で注意すること
BCは「8.6」と「8.60」が同じ値を表します。 「8.6」と入力すべきところを「8.60」と入力しても問題ありませんが、「8.6」を「86」と入力するような桁間違いは絶対に避けてください。
「DIA(直径)」——レンズ全体の大きさ
DIAとは何か
DIA(Diameter)は、コンタクトレンズ全体の直径(大きさ)を表す数値です。 単位はmm(ミリメートル)です。
ソフトコンタクトの場合、一般的に13.8〜15.0mm程度の範囲が多いです。 カラコン・サークルレンズはDIAが大きめ(14.0〜14.5mm程度)のものが多くあります。
DIAと「着色直径」の違い
カラコンには「DIA(レンズ全体の直径)」と「着色直径(実際に色がついている部分の直径)」の2種類の数値があります。
「目を大きく見せたい」場合は着色直径に注目してください。 着色直径が大きいほど、黒目が大きく見えます。
DIAの数値は変更できない
DIAは眼球の大きさ・形に合わせて眼科が決定するものですが、ソフトコンタクトのDIAはブランドごとに固定されているケースが多く、自分で選ぶというより「そのブランドのDIAが自分に合っているかを眼科で確認してもらう」という考え方が正しいです。
「CYL(シリンダー)とAXIS(軸度)」——乱視用レンズに必要な2つの数値
CYLとは何か
CYL(Cylinder)は、乱視の度数を表す数値です。 乱視用コンタクト(トーリックレンズ)にのみ記載されています。
通常のコンタクト(乱視なし)にはCYLの記載がありません。 「CYLの記載がある処方箋 → 乱視用レンズが必要」と覚えておきましょう。
CYLは必ずマイナス(−)の値で表記されます。 数値が大きいほど(絶対値が大きいほど)乱視が強いことを示します。
| CYL | 乱視の程度 |
|---|---|
| -0.75 | 軽度の乱視 |
| -1.25〜-1.75 | 中程度の乱視 |
| -2.00以上 | 強度の乱視 |
AXISとは何か
AXIS(Axis)は、乱視の「方向(軸)」を表す数値です。 「AX」と略されることもあります。
乱視は縦・横・斜めなど、どの方向に歪んでいるかによって矯正の方向が変わります。 このAXISの数値によって乱視用レンズのどの向きに矯正力を持たせるかが決まります。
数値は0〜180度の範囲で表されます。 AXISが少しズレただけで乱視矯正の効果が大幅に下がるため、乱視用レンズは通常のレンズより精密なフィッティングが必要です。
CYLとAXISは必ずセットで考える
CYL(乱視の度数)とAXIS(乱視の方向)は必ずセットで処方されます。 どちらか一方だけを変えることはできません。 乱視用レンズを通販で購入する際は、この2つの数値を特に慎重に確認してください。
「ADD(加入度数)」——遠近両用レンズに必要な数値
ADDとは何か
ADD(Addition)は、遠近両用コンタクトに記載される「加入度数」です。 老眼の程度に応じて近くを見るための追加の度数を表します。
ADDは必ずプラス(+)の値で表記されます。
| ADD | 老眼の程度 |
|---|---|
| +1.00〜+1.50 | 老眼の初期 |
| +1.75〜+2.00 | 中程度の老眼 |
| +2.25以上 | 進んだ老眼 |
遠近両用コンタクトを使わない方の処方箋にはADDは記載されません。
「R(OD)」と「L(OS)」——左右の見分け方
コンタクトの処方箋・パッケージには、左右の目を区別する記号が記載されています。 ここを間違えると、左右逆の度数のレンズを使うことになります。
右目と左目の表記
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| R / OD / Right | 右目(Right eye / Oculus Dexter) |
| L / OS / Left | 左目(Left eye / Oculus Sinister) |
ODはラテン語で「右目(Oculus Dexter)」、OSはラテン語で「左目(Oculus Sinister)」の略です。 眼科の処方箋ではOD・OSという表記が使われることが多いので覚えておきましょう。
左右の入れ間違いを防ぐ方法
通販で注文する際の左右間違いは、コンタクトのトラブルで最もよくあるミスのひとつです。
ミスを防ぐ3つの方法:
①処方箋の写真を見ながら入力する
手元に処方箋の現物または写真を開いた状態で、右目→左目の順番に一項目ずつ確認しながら入力しましょう。
②入力後に必ず確認画面で見直す
注文確認画面で右目(R)と左目(L)の度数が正しく入力されているか、必ずダブルチェックしてください。
③現在使っているパッケージと照合する
使用中のコンタクトのパッケージと処方箋の数値を照合することで、入力ミスを早期に発見できます。
眼鏡の度数とコンタクトの度数——なぜ違うのか
「眼鏡の処方箋がある。同じ度数でコンタクトを注文すればいいんじゃないの?」 この疑問、非常によくあります。しかし答えは「NO」です。
「頂点間距離」が度数の差を生む
眼鏡のレンズは顔から約12mm離れた位置にあります。 一方コンタクトレンズは目の表面に直接乗せるものです。
この「レンズと目の距離の差」を頂点間距離と呼び、同じ「見え方」を実現するために必要な度数が変わってきます。
眼鏡とコンタクトの度数換算の目安
| 眼鏡の度数(SPH) | コンタクトの目安度数(PWR) |
|---|---|
| -1.00〜-3.00 | ほぼ同じ(差がほとんどない) |
| -3.25〜-4.75 | 約-0.25D弱める |
| -5.00〜-6.75 | 約-0.50D弱める |
| -7.00以上 | -0.75〜-1.00D弱める(要眼科確認) |
この表はあくまで目安です。 乱視の有無・個人差があるため、必ず眼科でコンタクト専用の処方を受けてください。
眼鏡の処方箋でコンタクトを注文してはいけない
眼鏡の処方箋には「PD(瞳孔間距離)」が記載されていますが、コンタクトには不要な数値です。 また眼鏡には「BC(ベースカーブ)」の概念がありません。
眼鏡の処方箋はコンタクトの購入に使用できません。 コンタクトを購入する際は、必ず眼科でコンタクト専用の処方箋を発行してもらってください。
処方箋の数値を通販で入力するときの「完全チェックリスト」
ここまでの知識を活かして、通販でコンタクトを注文するときのチェックリストをまとめます。
注文前チェックリスト
① 処方箋の準備
- [ ] コンタクト専用の処方箋を手元に用意している
- [ ] 処方箋の有効期限が切れていない
- [ ] 処方箋の写真をスマホで撮っている(拡大して確認できる状態)
② ブランド・品番の確認
- [ ] 購入するレンズのブランド名・品番が正確に選択されている
- [ ] 「ワンデー オアシス」と「ワンデー オアシス MAX」など、似た名前を取り違えていない
③ 右目(R/OD)の入力確認
- [ ] PWRの数値が正しい(マイナス記号・小数点の位置に注意)
- [ ] BCの数値が正しい(8.6と8.60は同じ。8.60を86にしない)
- [ ] DIAの数値が正しい
- [ ] 乱視用の場合:CYLとAXISが正しい
④ 左目(L/OS)の入力確認
- [ ] 右目と同様にPWR・BC・DIAをすべて確認
- [ ] 右目と左目を取り違えていない
⑤ 注文確認画面での最終チェック
- [ ] 右目・左目のすべての数値が正しく表示されているか確認
- [ ] 注文する箱数・枚数が正しいか確認
- [ ] 配送先住所が正しいか確認



「急いで注文したら度数を間違えた」という方が現場でも多くいます。コンタクトの注文は5分でできますが、確認にかける2分が大きなトラブルを防ぎます。焦らず、処方箋を見ながら一項目ずつ確認する習慣をつけてください。
度数の数字に関する「よくある疑問」Q&A
Q. 同じPWRのコンタクトでも、ブランドによって見え方が違うことがありますか?
A. あります。
同じ度数でもレンズの素材・設計・BCが異なるため、見え方・装用感はブランドによって変わります。
「前と同じ度数なのに見え方が変わった」と感じた場合は、レンズの設計の違いが原因のことがあります。
Q. 度数(PWR)に「ない」数値があります。一番近い数値を選ぶべきですか?
A. ある程度の範囲内であれば問題ないことが多いですが、必ず眼科医に相談してから決めてください。
特に乱視のCYLは最も近い数値の選択が見え方に大きく影響します。
「希望のブランドに自分の度数がない」という場合は、眼科で別のブランドを処方してもらうことをおすすめします。
Q. 左右で全く同じ度数なのに、パッケージには「R」と「L」で分けて入れる必要がありますか?
A. 左右の度数が同じ場合でも、別々に入力することをおすすめします。
将来度数が変わったときに「どちらがどちら」を明確に管理するためです。
特に乱視用レンズは左右でAXISが異なることが多いため、左右の管理は必須です。
Q. 「PLANO」と書かれているのは何ですか?
A. 「PLANO(プラノ)」は度なし(PWR 0.00)を意味します。
伊達コンタクト・度なしカラコンのパッケージに記載されています。
Q. 処方箋の有効期限はどのくらいですか?
A. 眼科によって異なりますが、多くの場合1年以内が有効期限の目安です。
処方箋発行時に「いつまで有効ですか?」と確認しておくと安心です。
有効期限が切れた処方箋では、通販サイトによっては購入を断られる場合があります。
まとめ:処方箋の数字が読めれば、コンタクト選びの自由度が上がる
この記事でお伝えしてきたすべての数値をまとめます。
コンタクトレンズの数値一覧表
| 記号 | 正式名称 | 意味 | 記載されるレンズ |
|---|---|---|---|
| PWR / D | Power(度数) | 近視・遠視の矯正量。−が近視、+が遠視 | すべてのレンズ |
| BC | Base Curve(ベースカーブ) | レンズのカーブ。眼球の形に合わせる | すべてのレンズ |
| DIA | Diameter(直径) | レンズ全体の大きさ(mm) | すべてのレンズ |
| CYL | Cylinder(乱視度数) | 乱視の強さ。必ず−の値 | 乱視用レンズのみ |
| AXIS / AX | 軸度 | 乱視の方向(0〜180度) | 乱視用レンズのみ |
| ADD | Addition(加入度数) | 老眼の矯正量。必ず+の値 | 遠近両用レンズのみ |
| R / OD | Right(右目) | 右目のスペック | 処方箋・一部パッケージ |
| L / OS | Left(左目) | 左目のスペック | 処方箋・一部パッケージ |
コンタクトの数字で「絶対に間違えてはいけないこと」
- PWRのマイナス記号を忘れない(近視の方は必ずマイナス)
- BCの小数点の位置を確認する(8.60を86にしない)
- 右目と左目を取り違えない(R/ODが右・L/OSが左)
- 眼鏡の処方箋をそのまま使わない(コンタクト専用の処方箋が必要)
- 注文確認画面で必ずダブルチェックする
コンタクトの処方箋・パッケージの数字は、最初は難しく見えますが、一度理解してしまえばシンプルです。
この記事を読み終えたあなたは、もう「なんとなく見ている」ではなく「ちゃんとわかっている」状態になれたはずです。
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