今までコンタクトレンズを使われていたお客様が初めてお店に来店されたときに

「いままで使っていたコンタクトレンズの『度数』はわかりますか?」
と聞くと、よく「両眼とも1.0でした」と言われることがあります。
なにが違うかわかりましたか?
実は『視力』と『度数』が混同しているのです。
でもこれって、あるあるなんですよ。
この記事では、『視力』と『度数』の違いと調べ方を詳しく解説していきます。
ネットでコンタクトレンズを買うときにも使えることなので、気になる方は読んでみてください。
ー この記事を書いた人 ー


ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)
PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル
『視力』はどのくらい見えているか
よく学校や健康診断などで「1.0ですよ」とか「0.5しか見えてないですね」って言われるのが視力です。
視力検査で測定する、どのくらい見えているかが『視力』になります。
「C」の向きや「ひらがな」小さい子ども用に「イラスト」などを答えてもらい、見える限界の大きさを測定して視力を出すことができます。
これはコンタクトやメガネを付けていないときの裸眼視力。
コンタクトやメガネを付けているときの矯正視力をそれぞれ測定する必要があるのです。
『度数』は見えるために必要な力
コンタクトレンズを買ったときに箱やブリスターに書いてある「-〇.〇〇 D」や「∔ 〇.〇〇 D」が『度数』です。
希望の見え方になるために必要な力が『度数』になります。
『レンズの度数』と言った方がわかりやすいかもしれませんね。
例えば、
『視力』が「1.0」まで出るために必要なコンタクトレンズ『度数』は「-3.00 D」です。
みたいな感じです。
コンタクトレンズ度数とメガネ度数
これもたまにあるのですが、コンタクトレンズ度数とメガネ度数は違います。
なにが違うというと大きなところでは、目からレンズまでの距離が違いますよね。



「メガネは12㎜くらい離れていて、コンタクトレンズは目にひっついています」
距離が違うことで同じ「1.0」という視力を出すためにも、コンタクトレンズとメガネでは『度数』が変わってきます。
同じ度数なら目に近い方が強くなるため、コンタクトレンズの方が良く見えるのです。
だからメガネと同じ度数でコンタクトレンズを買っても、見えにくいから気を付けてください。
コンタクトレンズの『視力』確認方法
コンタクトレンズの『視力』確認方法は、以下のとおりです。
- 眼科
- 健康診断・免許更新
- コンタクトショップ



「順番に解説しますね」
確認方法①:眼科
眼科で視力検査をしてもらうのがおすすめです。
国家資格を持っているORT(視機能訓練師)がいる眼科なら、子どもから高齢者まで安心して診てもらえます。
5Mの視力表で測ってくれると、さらに信頼度が増します。
裸眼視力だけでなく、メガネやコンタクトレンズをつけているときの視力も測ってくれますよ。
必要であれば、処方箋という形でメガネやコンタクトレンズを作るための度数を教えてくれるのです。



「コンタクトレンズの処方箋を発行していない眼科もあります」
確認方法②:健康診断・免許更新
健康診断や免許更新でも視力を知ることができます。
ただ、どちらの検査も簡易測定に近いため参考程度にしておくといいでしょう。
機械で覗くタイプの検査機械は、誤差が出やすいみたいです。
確認方法③:コンタクトショップ
コンタクトショップにも検査スペースがある店もたまに見かけます。
実際のコンタクトレンズをつけた状態で見え方チェックをするためでしょう。
コンタクトレンズを購入希望の方だと、問題なくチェックしてくれると思います。
見え方のチェックだけ希望すると、嫌がられることもあるので気を付けてくださいね。
コンタクトレンズの『度数』確認方法
コンタクトレンズの『度数』確認方法は、以下のとおりです。
- 眼科
- コンタクトショップ
- 以前の情報



「順番に解説しますね」
確認方法①:眼科
コンタクトレンズの処方をしている眼科で診てもらうのが、一番安心です。
検査員がレンズ選択から度数決定まで、しっかりとあなたの目に合ったコンタクトレンズを決めてくれますよ。
先生がレンズの動きやフィッティングを見てくれると、さらに安心感が増します。
ただし、自店や提携ショップでの購入が必須のこともあります。
処方箋のみ必要な場合は、事前確認がおすすめです。
確認方法②:コンタクトショップ
コンタクトショップでも同じようにチェックしてくれます。
実際のコンタクトレンズをつけて見てくれるから、自分に合っているかがすぐ分かります。
眼科と同じようにチェックだけや『度数』だけ教えて欲しいというのは、嫌がられることがほとんどです。
一度はコンタクトレンズを購入して『度数』を確認するのがおすすめ。
確認方法③:以前の情報
今使っているコンタクトレンズが調子が良い場合は、箱やブリスターをチェックしてみてください。
PやPOWの後ろに記載されている「-〇.〇〇 D」や「∔ 〇.〇〇 D」が『度数』です。
ネット通販で以前購入したことがある方は、購入履歴を確認するといいですよ。
注意すること
実はいま使っているコンタクトレンズの調子が良いからといって、同じ『度数』でコンタクトレンズを購入することはやめてください。
なにがダメかというと、以下のとおりです。
- 見え方
- フィッティング
- レンズ素材



「順番に解説しますね」
注意①:見え方
同じ『度数』でも、コンタクトレンズの種類が変われば見え方が変わってきます。
なぜかというと、レンズの厚みや設計が違うからです。
そのため眼科やコンタクトショップでは、実際に同じコンタクトレンズをつけて検査をしています。



「特に乱視用や遠近両用は影響がでやすいです」
同じ『度数』だから大丈夫と思って、試したことないコンタクトレンズを買わないでください。
必ず実際につけてのチェックが必要です。
注意②:フィッティング
結構コンタクトレンズによって変わることがあります。
コンタクトレンズは目の上に涙があって、その涙の上に浮かんでいる状態です。
そのためコンタクトレンズの大きさや厚みが変わるだけでも、フィッティングが変わります。
実際のコンタクトレンズをつけて動きを先生や検査員が確認することで、安心して使うことができるのです。
注意③:レンズ素材
コンタクトレンズのレンズ素材は、似ているようでそれぞれ特徴があります。
そのため同じ大きさや厚みのコンタクトレンズであっても、レンズ素材が違うとまったくの別物です。
乾きやすくなったりゴロゴロしたりします。
必ず実物を目につけてチェックしてもらいましょう。
まとめ
ということで、コンタクトレンズを買うときに必要な『視力』と『度数』の違いと測り方について解説しました。
当たり前の様で意外と分かりにくいのが『視力』と『度数』です。
コンタクトレンズを使用するうえでとても大切なことだから、覚えておきましょう。



「きちんと測るなら定期検査と一緒に、眼科で測ってもらうのが一番ですよ」