子どもの視力低下は、気になりますよね。
ニュースにも流れてきましたが、『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』のこと知っていますか?
簡単に説明すると以下のとおりです。
- クーパービジョンから発売されている、近視抑制治療用の1日使い捨てコンタクトレンズ
- 治療開始は8~12歳を想定
- もうすぐ日本でも承認が取得でき、使えるようになるかも
この記事では、『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の特徴などを誰にでも分かるに説明していきます。
ー この記事を書いた人 ー

ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)
PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の進行抑制方法
簡単に説明すると『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』は、遠近両用コンタクトレンズのように1枚のコンタクトの中にたくさんの度数が入っています。
手元を見るときに助けてくれる効果があります。
また、しっかり見えているようで少しボヤケる感じもある状態になるのです。
このボヤっとさせることが大切。
焦点をわざとバッチリ合わない状態を作ることで、近視の進行を抑制しています。
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の特徴
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の特徴は、以下のとおりです。
- 近視抑制治療用コンタクトレンズ
- 1DAYコンタクトレンズ
- 世界で承認取得

「順番に解説しますね」
特徴①:近視抑制治療用コンタクトレンズ
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』はクーパービジョンから発売された、近視抑制治療用のコンタクトレンズです。
8~12歳が治療開始年齢と想定されています。
海外でも承認されて5年しか経過していませんが、装用開始から3年間で近視進行を59%抑制することが示されています。
特徴②:1DAYコンタクトレンズ
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』は、1日使い捨てのコンタクトレンズです。
そのため衛生面での管理が比較的簡単なのも特徴。
近視抑制を勧めるのが8~12歳のため、自分で付け外しなど自己管理ができることも必要になります。
学校に付けていったときに、何かあっても1DAYコンタクトなら予備も準備しやすくて安心です。
特徴③:世界で承認取得
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』は、世界で初めて認可の下りた近視抑制治療用のコンタクトレンズです。
CE markingやアメリカのFDA(U.S. FOOD and Drug Administration)や中国のNMPA(The Chinese National Medical Products Administration)の承認を取得しています。
日本では2024年12月に国内臨床治験が終了して、近視進行抑制治療として厚生労働省に承認申請中です。
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の気になること
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の気になることは、以下のとおりです。
- 費用は?
- 付け外しできるの?
- 期間は?



「順番に解説しますね」
気になること①:費用は?
日本では、まだ発売されていないため未定。
海外では、両眼1ヵ月分が10,000円前後で購入できるようです。
通常の1DAYコンタクトと比べると、確かに高価なコンタクトレンズではあります。
ただ近視矯正だけでなく進行抑制もできるのであれば、費用以上の効果を得ることができるかもしれません。
気になること②:付け外しできるの?
例えば、8歳の子どもだと小学2年生くらいですよね。
小学2年生に、コンタクトレンズの装用は可能なのでしょうか?
体が小さいということは、目も小さいはず。
そんな子どもの目に、通常サイズの直径14.2㎜もあるコンタクトレンズが入るか心配です。
気になること③:期間は?
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』は、どれくらいの期間使用するのかは先生との相談になるでしょう。
論文などでは、3~7年間の治験結果が取りまとめられたりしています。
また近視の進行は20歳頃までとされているため、10年前後を想定しておくといいかもしれません。
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』のレンズ規格


レンズタイプ | 1日使い捨てコンタクトレンズ |
BC(ベースカーブ) | 8.70㎜ |
DIA | 14.2㎜ |
PWR(度数製作範囲) | -0.25~-6.00D |
『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』の購入方法
日本でも認可が取得できれば、眼科での処方で購入することができるはずです。
ただ、すべての眼科で取り扱いがあるわけではないため、検索してから受診をおすすめします。
わたしが調査したところ、ネット通販で『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』を購入できるのは1件ありました。
ただ、調査時には在庫切れになっていました。
*2025.07現在、サイトから『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』が削除されていました。
他の近視抑制治療の方法
他の近視抑制治療の方法は、以下のとおりです。
- オルソケラトロジー
- 低濃度アトロピン点眼液



「順番に解説しますね」
方法①:オルソケラトロジー
オルソケラトロジー用のハードコンタクトレンズを装用したまま寝ることで、近視を矯正する治療です。
一時的に角膜の形状を変形させることで、外した後でも一時的に視力が矯正されます。
近視進行も32~63%抑制すると示されているのです。
ただハードコンタクトレンズを使用するため、装用時の違和感やレンズの取り扱いや管理が大切になります。
方法②:低濃度アトロピン点眼液
0.01~0.05%アトロピン点眼を使用した治療です。
点眼を行わない場合と比べると、近視進行をおおよそ30~70%抑制する効果があります。
1日1回夜に点眼するだけなので、とても簡単です。
日本では2024年12月に国内で初めて近視抑制治療として、参天製薬の点眼剤リジュセア®ミニ点眼液0.025%が厚生労働省に承認されました。
まとめ
ということで、近視抑制治療用コンタクト『MiSight 1Day(マイサイト ワンデー)』を簡単に解説しました。
保護者にとっては、子どもの近視はとても気になるはずです。
とくにゲームやスマートフォン、パソコンなどを使う機会も年々増加しています。
近視を抑制する方法を知ることで、子どもの近視進行を抑えることができるかもしれません。
早く日本でも承認が通ることを期待しています。