「シリコーンハイドロゲルって目に優しいって聞くけど、なんかゴロゴロするし合わない気がする……」
これまでの記事で何度も「シリコーンハイドロゲルがおすすめ」とお伝えしてきましたが、実はこんな声もよく聞くんです。
- 「シリコーン系のレンズに変えたら、なんか異物感が強くなった」
- 「プロクリアワンデーを使っているけど、これってどうなの?」
- 「1day Pureって国産って聞いたけど、品質はどうなの?」
- 「UVカットがないって聞いたけど、それって大丈夫?」
- 「Dk/tの数字が低いのに『酸素がたっぷり届く』って書いてある。どういうこと?」
実は、コンタクトレンズには「シリコーンハイドロゲル」だけでなく、「非シリコーンの高含水レンズ」というカテゴリも存在します。
このカテゴリの代表格が、プロクリアワンデー(クーパービジョン)と1day Pureうるおいプラス(シード)です。
わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが、「シリコーン系は合わなかったけど、この2つのどちらかに変えたら快適になった」という方は決して少なくありません。
この記事では、プロクリアワンデーと1day Pureうるおいプラスを「素材技術・スペック・UVカットの有無・価格」など、現役検査員の視点で徹底的に比較します。
「シリコーンハイドロゲルが合わなかった」という方にこそ、ぜひ読んでほしい記事です。
- 「非シリコーン高含水レンズ」というカテゴリの特徴
- プロクリアワンデーの「PCテクノロジー」とは何か
- 1day Pureうるおいプラスの「SIB素材」とは何か
- スペック(Dk/t・含水率・UVカット)の比較
- それぞれの「プラスポイント」「マイナスポイント」
- 「こんな方にはプロクリア」「こんな方には1day Pure」の判断基準
まずは知っておきたい——「非シリコーン高含水レンズ」というカテゴリ
プロクリアワンデーと1day Pureうるおいプラスを理解する前に、このカテゴリの位置づけを整理しましょう。
シリコーンハイドロゲル全盛時代に、なぜ「非シリコーン」が選ばれるのか
近年のコンタクト市場ではシリコーンハイドロゲル素材が主流になっています。 酸素透過率が高く、長時間装用に強いというメリットがあるためです。
しかし、シリコーンハイドロゲル素材には「合わない」と感じる方が一定数いらっしゃいます。
シリコーンハイドロゲルが合わない方の声:
- 「レンズが硬く感じる・異物感がある」
- 「シリコーン特有の表面の感触が苦手」
- 「むしろ従来型の高含水レンズの方がしっくりくる」
このような方に向けて、「非シリコーンだけど、独自技術で乾燥対策を進化させた高含水レンズ」として進化してきたのが、プロクリアワンデーと1day Pureうるおいプラスです。
ゆずあん「シリコーンハイドロゲルが目に良いと聞いたから無理して使っている」という方もいらっしゃいますが、目への適性は個人差が大きいです。「非シリコーンの高含水レンズの方が自分には合っている」という方も実際に多くいます。両方を試してみて、自分の感覚を大切にしてください。
まずは基本情報を比較——スペック一覧表
プロクリアワンデー vs 1day Pureうるおいプラス スペック比較表
| 項目 | プロクリアワンデー | 1day Pureうるおいプラス |
|---|---|---|
| メーカー | クーパービジョン | シード(国産) |
| 素材技術 | PCテクノロジー(MPC配合) | SIB(両性イオン素材) |
| 素材分類 | 非シリコーンハイドロゲル | 非シリコーンハイドロゲル |
| 含水率 | 60% | 高含水(具体的数値は非公開だが高含水分類) |
| Dk/t(酸素透過率) | 22.8 | 42.9(Dk/L) |
| ベースカーブ | 8.7mm | — |
| 直径(DIA) | 14.2mm | — |
| 中心厚 | 0.09mm(-3.00D) | 0.07mm |
| UVカット | なし | あり |
| 1箱あたり枚数 | 30枚/90枚 | 32枚/96枚 |
| 遠近両用 | あり(マルチフォーカル) | あり(マルチフォーカル) |
| 乱視用 | — | あり |
| 製造国 | — | 日本(純国産) |



この表を見て「あれ、Dk/tがどちらもシリコーン系より低い」と気づいた方もいるかもしれません。これは非シリコーン素材の特性によるものですが、終日装用の目安(24.1Dk/L以上)に対して1day Pureうるおいプラスは42.9Dk/Lと、必要量はクリアしています。「数字の大小だけでなく、必要量を満たしているか」という視点も大切です。
「PCテクノロジー」vs「SIB素材」——うるおいを保つ技術の違い
プロクリアワンデー:「PCテクノロジー」——人工臓器にも使われる生体適合技術
プロクリアワンデーの核となる技術は、「PCテクノロジー」です。
PCとは「フォスフォリルコリン」の略で、人間の細胞膜に存在する成分を模した構造をレンズに応用した技術です。 この技術は人工臓器(人工心臓の弁など)にも応用されているもので、「生体になじみやすい」という発想が根底にあります。
PCテクノロジーの特徴:
- 細胞膜に似た構造により、水分の蒸発を抑える
- 非イオン性素材のため、タンパク質などの汚れが付着しにくい
- レンズの表面に細菌などが付着するのを抑える効果も報告されている
「つけた瞬間のうるおいが1日中続いてほしい」というコンセプトのもと開発されており、含水率60%という高含水でありながら水分を保持する設計になっています。
1day Pureうるおいプラス:「SIB素材」——水分を引き寄せて離さない両性イオン
1day Pureうるおいプラスの核となる技術は、「SIB(両性イオン素材)」です。
SIBはプラスとマイナス両方のイオンを持つ素材で、人体の基本構成物質であるタンパク質の構造に似せて作られています。
SIB素材の特徴:
- 水分を強く引き寄せる力を持ち、同じ含水率のレンズと比べて水分蒸発が抑えられる
- 保存液には天然保湿成分「アルギン酸(コンブなどの海藻由来)」を配合
- 生体適合性に優れている
「たっぷりうるおう、ずっとうるおう」というコンセプトのもと、保存液の保湿成分×素材自体の保水力という二段構えで乾燥対策をしています。
2つの技術の発想の違いをイメージで比較
| プロクリアワンデー (PCテクノロジー) | 1day Pureうるおいプラス (SIB素材) |
|---|---|
| 「人間の細胞膜に似た構造で、水分の蒸発そのものを抑える」 → 生体適合性・汚れの付きにくさが特徴 | 「水分を強く引き寄せる素材+天然保湿成分のダブル効果」 → 「引き寄せて離さない」保水力が特徴 |
どちらも「非シリコーンでありながら乾燥に対抗する」という同じ課題に、それぞれ独自の技術で向き合っているんです。
それぞれの「プラスポイント」と「マイナスポイント」
プロクリアワンデーのプラスポイント
① 生体適合性の高さ——目になじみやすい
人工臓器にも応用される技術がベースになっており、「目になじみやすい」という特性は多くのユーザーから評価されています。
② 汚れがつきにくい
非イオン性素材のため、タンパク質汚れの付着が少なく、清潔さを保ちやすいとされています。
③ 遠近両用(マルチフォーカル)ラインナップがある
老眼が気になる方への選択肢として、プロクリアワンデーマルチフォーカルが用意されています。
→ あわせて読みたい:[「最近、近くが見えにくくなってきた」それ、老眼のはじまりかも。遠近両用コンタクトって実際どう?現役検査員が本音で教えます]
④ 90枚入りでまとめ買いができる
コスパを重視する方にも選択肢が広がります。
プロクリアワンデーのマイナスポイント
① UVカット機能がない
これはプロクリアワンデーの明確なデメリットです。 紫外線対策をコンタクトに求める方は、別途サングラスでの対策が必須になります。
→ あわせて読みたい:[UVカット付きコンタクトって本当に効果があるの?紫外線と目のダメージ・正しい選び方を現役検査員が解説します]
② Dk/t 22.8という酸素透過率の低さ
シリコーンハイドロゲル系(Dk/t 100前後)と比較すると、酸素透過率はかなり低めです。 長時間装用(10時間以上)が多い方は、この点を考慮する必要があります。
→ あわせて読みたい:[コンタクトをすると目が充血するのはなぜ?現役検査員が原因を全部洗い出して対処法を解説します]
1day Pureうるおいプラスのプラスポイント
① UVカット機能あり
非シリコーン高含水レンズでありながら、UVカット機能を備えています。
② 純国産(Made in Nippon)という安心感
素材開発から生産まですべて日本国内で行われており、全品検査・徹底した品質管理がされている点は、品質を重視する方にとって安心材料になります。
③ 32枚入り・96枚入りという「お得な枚数設計」
通常の1DAYレンズが30枚入りであることが多い中、1day Pureうるおいプラスは32枚入り。 1年間で48枚分お得という計算になり、コスパの良さが光ります。
④ 乱視用ラインナップがあり、ズレにくい設計
レンズの回転を抑える設計で、高い乱視矯正力を維持するとされています。
⑤ ズレにくくスポーツにも対応
装用安定性が高く、スポーツ時の着用にも対応しているとされています。
1day Pureうるおいプラスのマイナスポイント
① Dk/t 42.9——シリコーン系よりは低め(ただし必要量はクリア)
終日装用の目安(24.1Dk/L以上)はクリアしていますが、シリコーンハイドロゲル系のレンズ(100前後)と比べると数値としては低めです。
こんな方にはプロクリアワンデーがおすすめ
✅ プロクリアワンデーが向いている方チェックリスト
- [ ] シリコーンハイドロゲルのレンズで異物感・ゴロゴロ感を感じたことがある
- [ ] 「目になじむ」感覚を重視したい
- [ ] 老眼が気になり始めていて、遠近両用も検討したい
- [ ] 室内中心の生活で、UVカットの必要性をあまり感じない
- [ ] 装用時間が比較的短め(8時間以内)
プロクリアワンデーは「目になじみやすい・汚れに強い」という特性から、シリコーン系が合わなかった方の選択肢として特に検討する価値があります。
こんな方には1day Pureうるおいプラスがおすすめ
✅ 1day Pureうるおいプラスが向いている方チェックリスト
- [ ] UVカット機能は外したくない
- [ ] 「国産・品質重視」という安心感を大切にしたい
- [ ] 乱視があり、ズレにくい乱視用レンズを探している
- [ ] スポーツをする機会が多い
- [ ] 32枚・96枚入りなど、お得な枚数設計を活用したい
- [ ] シリコーン系が合わなかったけど、UVカットは欲しい
1day Pureうるおいプラスは「UVカット+国産品質+お得な枚数設計」という、非シリコーンレンズの中でも総合力の高さが魅力です。
価格・コスパで比較する
価格帯の目安(参考)
| レンズ名 | 1箱あたりの価格目安 | 1日あたりのコスト目安 |
|---|---|---|
| プロクリアワンデー(30枚) | 2,000〜3,000円程度 | 約67〜100円 |
| 1day Pureうるおいプラス(32枚) | 1,800〜2,800円程度 | 約56〜88円 |
※価格は販売店・キャンペーンによって変動します。購入時は最新価格をご確認ください。
コスパの考え方
どちらも、シリコーンハイドロゲル系の高機能レンズと比較すると価格的に手に取りやすいカテゴリに位置しています。
1day Pureうるおいプラスは32枚入りという枚数設計により、1日あたりのコストでさらに優位性が出る場合があります。
UVカットの有無——「対策しなくていい」は本当か
プロクリアワンデーにはUVカット機能がないという点は、選択における大きな分岐点になります。
UVカットなしのレンズを選ぶ場合の注意点
UVカット機能がないレンズを使う場合:
- 屋外での活動時間が長い方は、UVカット機能付きのサングラスを併用することが特に重要になります
- 「コンタクトにUVカットがついているから大丈夫」という油断ができない分、紫外線対策への意識が必要です
「UVカットなしでも問題ない」と言えるケース
- 室内中心の生活(オフィスワーク・在宅勤務など)
- 外出時は別途UVカットサングラス・帽子で対策している
- 1day Pureうるおいプラスなど、UVカット付きの他のレンズと使い分けている(屋内用・屋外用)
「UVカットがないからダメ」というわけではなく、自分の生活スタイルに合わせて他の対策とセットで考えることが大切です。
よくある質問(Q&A)——プロクリア・1day Pureのギモンを解決
Q. シリコーンハイドロゲルが目に良いと聞きましたが、非シリコーンを選んでも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。
シリコーンハイドロゲルは「酸素透過率が高い」という大きなメリットがありますが、すべての方に最適というわけではありません。 1day Pureうるおいプラスは必要な酸素透過率(終日装用の目安)をクリアしており、プロクリアワンデーも長年の実績があるレンズです。 「自分の目に合うかどうか」を最優先に考えて選んでください。
Q. プロクリアワンデーはUVカットがないので心配です。代わりにできる対策はありますか?
A. UVカット機能付きのサングラスを併用することをおすすめします。
特に屋外での活動が多い方は、UV対応のサングラス・帽子などでの対策を心がけてください。 また屋外活動が多い日だけ、1day PureうるおいプラスなどのUVカット付きレンズに切り替えるという使い分けも一つの方法です。
Q. 1day Pureうるおいプラスは「国産」とのことですが、海外製のレンズと品質に差がありますか?
A. 「国産だから優れている・海外製だから劣っている」という単純な話ではありません。
1day Pureうるおいプラスは「すべての工程を日本国内で行い、全品検査をしている」という品質管理体制が特徴として打ち出されています。 製造工程の透明性・トレーサビリティを重視する方にとっては、安心材料の一つになります。
Q. プロクリアワンデーと1day Pureうるおいプラス、どちらも乱視用がありますか?
A. 1day Pureうるおいプラスには乱視用ラインナップがあります。
プロクリアワンデーについては、近視用・遠視用・マルチフォーカル(遠近両用)が中心となっています。 乱視がある方は1day Pureうるおいプラスの乱視用を検討してみるか、眼科で他の選択肢も含めて相談することをおすすめします。
Q. 長時間(10時間以上)コンタクトをつける仕事です。この2つは向いていますか?
A. 長時間装用という観点では、Dk/tが比較的低めなこの2つのレンズは、シリコーンハイドロゲル系のレンズと比べると注意が必要です。
ただし「シリコーン系が合わなかった」という方にとっては、この2つの中でDk/tが高い1day Pureうるおいプラス(42.9)の方が選択肢になりやすいでしょう。 長時間装用が多い方は、装用時間を8時間以内に抑える・休憩を取り入れるなどの工夫と組み合わせることをおすすめします。
まとめ:シリコーンが合わなかった方の「もう一つの選択肢」
この記事でお伝えしてきたことを最後に整理します。
プロクリアワンデー・1day Pureうるおいプラス 比較まとめ
| 項目 | プロクリアワンデー | 1day Pureうるおいプラス |
|---|---|---|
| 技術の方向性 | 細胞膜に似た構造で蒸発を抑える | 両性イオン素材+天然保湿成分で引き寄せる |
| Dk/t | 22.8 | 42.9 |
| UVカット | なし | あり |
| 遠近両用 | あり | なし |
| 乱視用 | — | あり |
| 枚数設計 | 30枚/90枚 | 32枚/96枚 |
| 製造 | — | 純国産 |
選び方の最終チェック
「シリコーン系が合わなかった・目になじむ感覚を重視したい」
→ プロクリアワンデー
「UVカットは外したくない」
→ 1day Pureうるおいプラス
「老眼が気になり始めている」
→ どちらもマルチフォーカルあり
「乱視がある・国産品質を重視したい」
→ 1day Pureうるおいプラス
「コスパの良い枚数設計を重視したい」
→ 1day Pureうるおいプラス(32枚・96枚)
「シリコーンハイドロゲルが合わなかった」と感じている方にとって、プロクリアワンデーと1day Pureうるおいプラスは、まったく異なるアプローチで「うるおい」を追求した心強い選択肢です。
どちらも長年の実績を持つレンズなので、迷ったときは眼科で両方を試し装用してみることをおすすめします。 「自分の目にとことん合うレンズ」を見つけることが、コンタクトライフの満足度を大きく左右します。
あなたにとっての「うるおいの正解」が、この記事を通じて見つかることを、現役検査員として心から願っています!
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