「シリコーンハイドロゲルじゃない、高含水レンズの定番同士を比べてみたい」
このブログでは何度かシリコーンハイドロゲルレンズの比較記事をお届けしてきましたが、実はこんな声もよくいただくんです。
- 「プロクリアワンデーとアキュビューモイスト、どっちも『高含水』のレンズだけど何が違うの?」
- 「アキュビューモイストはCMでよく見るけど、プロクリアは聞いたことがない」
- 「『ラクリオン』と『PCテクノロジー』、名前は違うけど結局同じようなもの?」
- 「UVカットがあるのとないの、どっちを選ぶべき?」
- 「乱視用・遠近両用、どっちのブランドが選択肢が多い?」
プロクリアワンデー(クーパービジョン)とワンデーアキュビューモイスト(ジョンソン・エンド・ジョンソン)は、どちらも「非シリコーンの高含水レンズ」という、コンタクト市場で長年愛されているカテゴリの代表選手です。
わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが、「シリコーン系のレンズは合わなかった」という方に、この2つのどちらかをご紹介することは本当に多いです。
そして実際にお話を伺っていくと、「生体になじむ技術を求める方」と「うるおいの定番ブランドの安心感を求める方」で、選び方が分かれることに気づきます。
この記事では、プロクリアワンデーとワンデーアキュビューモイストを「素材技術・スペック・UVカットの有無・乱視用・遠近両用・価格」など、現役検査員の視点で徹底的に比較します。
「高含水レンズの定番、結局どっちを選べばいいのか」——この記事を読み終わった頃には、答えが見えてくるはずです。
- プロクリアワンデーの「PCテクノロジー」とは何か
- ワンデーアキュビューモイストの「ラクリオンテクノロジー」とは何か
- スペック(Dk/t・含水率・直径・UVカット)の徹底比較
- それぞれの「プラスポイント」「マイナスポイント」
- 乱視用・遠近両用ラインナップの比較
- 「こんな方にはプロクリア」「こんな方にはアキュビューモイスト」の判断基準
まずは基本情報を比較——スペック一覧表
最初に、2つのレンズの基本スペックを並べて見てみましょう。
プロクリアワンデー vs ワンデーアキュビューモイスト スペック比較表
| 項目 | プロクリアワンデー | ワンデー アキュビュー モイスト |
|---|---|---|
| メーカー | クーパービジョン | ジョンソン・エンド・ジョンソン |
| 素材 | 非シリコーンハイドロゲル(オマフィルコンA) | 非シリコーンハイドロゲル(エタフィルコンA) |
| 技術名 | PCテクノロジー(MPC配合) | ラクリオンテクノロジー |
| 含水率 | 60% | 58% |
| Dk/t(酸素透過率) | 22.8 | 33.3(Dk/L) |
| ベースカーブ | 8.7mm | 8.5mm(乱視用) |
| 直径(DIA) | 14.2mm | 14.2mm/14.5mm(乱視用) |
| UVカット | なし | あり |
| 1箱あたり枚数 | 30枚/90枚 | 30枚 |
| 遠近両用 | あり(マルチフォーカル) | あり(マルチフォーカル) |
| 乱視用 | — | あり |
ゆずあん含水率はプロクリア60%・アキュビューモイスト58%とかなり近い数値ですが、UVカットの有無という明確な違いがあります。また「PCテクノロジー」と「ラクリオンテクノロジー」は、どちらも「うるおいを長持ちさせる」という同じ目的を持ちながら、技術的なアプローチが異なります。この違いに注目すると自分に合うレンズが見えてきます。
「PCテクノロジー」vs「ラクリオンテクノロジー」——うるおいを保つ技術の違い
プロクリアワンデー:「PCテクノロジー」——人工臓器にも使われる生体適合技術
プロクリアワンデーの核となる技術は、「PCテクノロジー」です。
PCとは「フォスフォリルコリン(MPC)」の略で、人間の細胞膜に存在する成分を模した構造をレンズに応用した技術です。 人工臓器(人工心臓の弁など)にも応用されている技術で、「生体になじみやすい」という発想が根底にあります。
PCテクノロジーの特徴
- 細胞膜に似た構造により、水分の蒸発を抑える
- 非イオン性素材のため、タンパク質などの汚れが付着しにくい
- 「目になじむ」という装用感を重視した設計
ワンデーアキュビューモイスト:「ラクリオンテクノロジー」——天然の涙に似た成分を組み込む
ワンデーアキュビューモイストの核となる技術は、「ラクリオンテクノロジー」です。
これは、天然の涙に含まれる成分に似た保水成分(PVP)を、レンズの素材(エタフィルコンA)に永久的に組み込むという技術です。
ラクリオンテクノロジーの特徴
- 「天然の涙に似た成分」という発想で、レンズになじみやすいうるおいを実現
- 朝から夜まで、うるおいを保持できるよう設計
- 「つけた瞬間すぐなじみ、レンズのうるおいキープ」というコンセプト
2つの技術の発想の違いをイメージで比較
| プロクリアワンデー (PCテクノロジー) | ワンデーアキュビューモイスト (ラクリオンテクノロジー) |
|---|---|
| 「人間の細胞膜に似た構造で、生体になじみながら水分蒸発を抑える」 → 生体適合性・汚れの付きにくさが特徴 | 「天然の涙に似た保水成分を、レンズに永久的に組み込む」 → 「涙そのものに近づく」ことを重視したうるおいの持続 |
どちらも「非シリコーンでありながら乾燥に対抗する」という同じ課題に、異なる技術アプローチで向き合っているのが興味深いポイントです。
それぞれの「プラスポイント」と「マイナスポイント」
プロクリアワンデーのプラスポイント
① 生体適合性の高さ——目になじみやすい
人工臓器にも応用される技術がベースになっており、「目になじみやすい」という特性は多くのユーザーから評価されています。
② 汚れがつきにくい
非イオン性素材のため、タンパク質汚れの付着が少なく、清潔さを保ちやすいとされています。
③ 遠近両用(マルチフォーカル)ラインナップがある
老眼が気になる方への選択肢として、プロクリアワンデーマルチフォーカルが用意されています。
④ 90枚入りでまとめ買いができる
コスパを重視する方にも選択肢が広がります。
プロクリアワンデーのマイナスポイント
① UVカット機能がない
これはプロクリアワンデーの明確なデメリットです。 紫外線対策をコンタクトに求める方は、別途サングラスでの対策が必須になります。
② Dk/t 22.8という酸素透過率の低さ
シリコーンハイドロゲル系(Dk/t 100前後)と比較すると、酸素透過率はかなり低めです。 長時間装用(10時間以上)が多い方は、この点を考慮する必要があります。
③ 乱視用ラインナップがない
現時点でプロクリアワンデーには乱視用の選択肢がありません。
ワンデーアキュビューモイストのプラスポイント
① UVカット機能あり
非シリコーン高含水レンズでありながら、UVカット機能を備えています。
② 乱視用ラインナップがある
「まばたきの力を利用した独自設計」により、目の動き・姿勢が変わっても安定した視界を実現するとされています。
③ 遠近両用ラインナップも充実
「年齢とともに変化する目の状態に対応する」というコンセプトで、マルチフォーカルも展開されています。
④ Dk/L 33.3——プロクリアより高い酸素透過率
非シリコーン系の中では比較的高い数値です。
⑤ 長年の実績と高い知名度
コンタクト初心者でも名前を知っているケースが多く、安心感につながります。
ワンデーアキュビューモイストのマイナスポイント
① 乱視用のDk値はやや低め(28.0)
通常版(Dk/L 33.3)と比べて、乱視用は酸素透過率がやや低い数値になっています。
こんな方にはプロクリアワンデーがおすすめ
✅ プロクリアワンデーが向いている方チェックリスト
- [ ] シリコーンハイドロゲルのレンズで異物感・ゴロゴロ感を感じたことがある
- [ ] 「目になじむ」感覚を重視したい
- [ ] 老眼が気になり始めていて、遠近両用も検討したい
- [ ] 室内中心の生活で、UVカットの必要性をあまり感じない
- [ ] 90枚入りなどでまとめ買いをしたい
プロクリアワンデーは「目になじみやすい・汚れに強い」という特性から、シリコーン系が合わなかった方の選択肢として特に検討する価値があります。
こんな方にはワンデーアキュビューモイストがおすすめ
✅ ワンデーアキュビューモイストが向いている方チェックリスト
- [ ] UVカット機能は外したくない
- [ ] 乱視があり、非シリコーン系の乱視用レンズを探している
- [ ] 老眼と乱視、両方の悩みがある
- [ ] 知名度・実績のある定番ブランドを使いたい
- [ ] 「つけた瞬間のなじみ」を重視したい
ワンデーアキュビューモイストは「UVカット+乱視用ラインナップ+実績」という、非シリコーン高含水レンズの中でも選択肢の幅広さが魅力です。
価格・コスパで比較する
価格帯の目安(参考)
| プロクリアワンデー(30枚) | 2,000〜3,000円程度 | 約67〜100円 |
| ワンデー アキュビュー モイスト(30枚) | 2,200〜3,200円程度 | 約73〜107円 |
※価格は販売店・キャンペーンによって変動します。購入時は最新価格をご確認ください。
コスパの考え方
どちらも、シリコーンハイドロゲル系の高機能レンズと比較すると価格的に手に取りやすいカテゴリに位置しています。
プロクリアワンデーは90枚入りという枚数設計により、1日あたりのコストでさらに優位性が出る場合があります。
UVカットの有無——「対策しなくていい」は本当か
プロクリアワンデーにはUVカット機能がないという点は、選択における大きな分岐点になります。
UVカットなしのレンズを選ぶ場合の注意点
UVカット機能がないレンズを使う場合:
- 屋外での活動時間が長い方は、UVカット機能付きのサングラスを併用することが特に重要になります
- 「コンタクトにUVカットがついているから大丈夫」という油断ができない分、紫外線対策への意識が必要です
「UVカットなしでも問題ない」と言えるケース
- 室内中心の生活(オフィスワーク・在宅勤務など)
- 外出時は別途UVカットサングラス・帽子で対策している
- ワンデーアキュビューモイストなど、UVカット付きの他のレンズと使い分けている(屋内用・屋外用)
「UVカットがないからダメ」というわけではなく、自分の生活スタイルに合わせて他の対策とセットで考えることが大切です。
乱視用・遠近両用ラインナップで比較する
プロクリアワンデーのラインナップ
- 近視用・遠視用
- 遠近両用(プロクリアワンデー マルチフォーカル)
- 乱視用:現時点ではラインナップなし
ワンデーアキュビューモイストのラインナップ
- 近視用・遠視用
- 乱視用(ワンデーアキュビューモイスト乱視用)— まばたきの力を利用した独自設計
- 遠近両用(ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカル)— 「年齢とともに変化する目の状態に対応する」設計
乱視がある方への結論:
非シリコーンの高含水レンズで乱視用を探している場合、現時点ではワンデーアキュビューモイストの方が選択肢として有力です。 プロクリアワンデーで乱視矯正をしたい場合は、シリコーンハイドロゲル系の乱視用レンズも含めて眼科で相談することをおすすめします。
よくある質問(Q&A)——プロクリア・アキュビューモイストのギモンを解決
Q. シリコーンハイドロゲルが目に良いと聞きましたが、非シリコーンを選んでも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。
シリコーンハイドロゲルは「酸素透過率が高い」という大きなメリットがありますが、すべての方に最適というわけではありません。 プロクリアワンデー・ワンデーアキュビューモイストはどちらも長年の実績があるレンズで、「自分の目に合うかどうか」を最優先に考えて選んでください。
Q. プロクリアワンデーはUVカットがないので心配です。代わりにできる対策はありますか?
A. UVカット機能付きのサングラスを併用することをおすすめします。
特に屋外での活動が多い方は、UV対応のサングラス・帽子などでの対策を心がけてください。
また屋外活動が多い日だけ、ワンデーアキュビューモイストなどのUVカット付きレンズに切り替えるという使い分けも一つの方法です。
Q. 乱視と老眼、両方の悩みがあります。どちらがいいですか?
A. ワンデーアキュビューモイストには乱視用・遠近両用の両方のラインナップがあります。
ただし「乱視用と遠近両用を同時に矯正する」レンズ(乱視用マルチフォーカル)は限られているため、自分の状態に合うレンズがあるか、眼科で詳しく確認することをおすすめします。
Q. 長時間(10時間以上)コンタクトをつける仕事です。この2つは向いていますか?
A. 長時間装用という観点では、Dk/tが比較的低めなこの2つのレンズは、シリコーンハイドロゲル系のレンズと比べると注意が必要です。
ただしワンデーアキュビューモイスト(Dk/L 33.3)はプロクリアワンデー(22.8)よりやや高い数値です。 長時間装用が多い方は、装用時間を8時間以内に抑える・休憩を取り入れるなどの工夫と組み合わせることをおすすめします。
Q. どちらのレンズも試してみたいのですが、どう進めればいいですか?
A. 眼科でのトライアル(試し装用)を活用するのがおすすめです。
それぞれ1〜2週間程度試してみて、「つけた瞬間の感覚」と「夕方〜夜の感覚」の両方を比較してみてください。 UVカットの有無・乱視用の有無など、自分のライフスタイルに合った機能性も含めて選ぶことをおすすめします。
まとめ:どちらも高含水レンズの定番。「機能性」で選ぼう
この記事でお伝えしてきたことを最後に整理します。
プロクリアワンデー・ワンデーアキュビューモイスト 比較まとめ
| 項目 | プロクリアワンデー | ワンデー アキュビュー モイスト |
|---|---|---|
| 技術の方向性 | 細胞膜に似た構造で蒸発を抑える | 天然の涙に似た成分を組み込む |
| Dk/t | 22.8 | 33.3(Dk/L) |
| UVカット | なし | あり |
| 乱視用 | なし | あり |
| 遠近両用 | あり | あり |
| 枚数設計 | 30枚/90枚 | 30枚/90枚 |
選び方の最終チェック
「シリコーン系が合わなかった・目になじむ感覚を重視したい」
→ プロクリアワンデー
「UVカットは外したくない」
→ ワンデー アキュビュー モイスト
「老眼が気になり始めている」
→ どちらも遠近両用あり(要相談)
「乱視がある」
→ ワンデー アキュビュー モイスト(乱視用ラインナップあり)
「コスパの良い枚数設計を重視したい」
→ 両方とも90枚入りあり
「シリコーンハイドロゲルが合わなかった」と感じている方にとって、プロクリアワンデーとワンデーアキュビューモイストは、どちらも長年支持されてきた信頼の高含水レンズです。
UVカット・乱視用の有無という明確な機能差があるので、自分のライフスタイル・目の状態に合わせて選ぶことが、コンタクトライフの満足度を大きく左右します。
迷ったときは、ぜひ眼科で両方を試し装用してみることをおすすめします。 「自分の目にとことん合うレンズ」を見つけることが、何よりの決め手になります。
あなたにとっての「うるおいの正解」が、この記事を通じて見つかることを、現役検査員として心から願っています!
「プロクリアにしてから異物感がなくなりました!」「アキュビューモイストのUVカット、安心して使えてます」など、ぜひ教えてくださいね💕 みなさんの声がわたしの励みになります!






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