コンタクトをつけたままプールや海に入っていませんか?現役検査員が「絶対に知っておいてほしいリスク」と正しい対処法を解説します

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「プール、コンタクトつけたまま入っていませんか?」

夏になると、この質問を何度もしたくなります。

「ゴーグルすれば大丈夫でしょ」
「ちょっとだけ顔をつけるだけだから」
「度なしカラコンだから目に悪くないはず」
「毎年やってるけど何も起きていない」

こういった声を、現場で毎年夏になると聞きます。

でも、聞いてください。

コンタクトをつけたまま水中に入ることは、目に深刻なリスクをもたらします。

「毎年やってるけど何も起きていない」は、「今まで運よく大丈夫だっただけ」かもしれないのです。

わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが
夏明けに「プールや海に入った後から目が痛くなって……」という方が増えるのは毎年のことです。

中でも最も怖いのが「アカントアメーバ角膜炎」という感染症です。

アカントアメーバとは、水道水・プール・海・川・土などに広く存在する微生物で
コンタクトをつけた状態で水に入ると、レンズに付着して角膜に侵入します。

このアカントアメーバ角膜炎は——

  • 治療が非常に難しく、数ヶ月以上の治療が必要になることがある
  • 激しい目の痛み・視力の低下を引き起こす
  • 最悪の場合、視力に永続的なダメージが残る

「コンタクトのまま少しだけ」という選択が、取り返しのつかない結果をもたらすことがあります。

この記事では、コンタクトと水泳のリスクを正確に・わかりやすく解説します。
「絶対に知っておいてほしい」という気持ちで書いています。 ぜひ最後まで読んでください。

この記事でわかること
  • コンタクトをつけたまま水に入ると何が起きるのか
  • アカントアメーバ角膜炎とは何か・なぜ怖いのか
  • プール・海・川でのコンタクトリスクの違い
  • 万が一コンタクトをつけたまま水に入ってしまったときの対処法
  • 水泳でも視力矯正を諦めない「度付きゴーグル」という解決策
  • 水泳後のコンタクトケアで特に注意すること
目次

ー この記事を書いた人 ー

ファンベアー UFOキャッチャー

ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)

PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル


コンタクトをつけたまま水に入ると「何が起きるか」——3つのリスク

「水に入ったらダメ」と聞いたことがある方は多いと思いますが
具体的に何が起きるのかを知っている方は意外と少ないです。
正確に知ることが、リスクを避けるための第一歩です。

リスク①「アカントアメーバ角膜炎」——最も危険な感染症

アカントアメーバ(Acanthamoeba)とは、水道水・プール・海・川・湖・土壌など
私たちの身の回りのあらゆる場所に存在する微生物(原虫)です。

健康な目には通常問題になりませんが、コンタクトを装用した状態で水に入ると、以下ように感染が起きます。

水中のアカントアメーバ
 ↓
コンタクトレンズの表面に付着・蓄積
 ↓
コンタクトによって角膜に微細な傷がつく
 ↓
傷からアカントアメーバが角膜内に侵入
 ↓
アカントアメーバ角膜炎を発症

アカントアメーバ角膜炎の恐ろしさは、その治療の難しさにあります。

一般的な角膜感染症(細菌性)なら抗生剤で比較的短期間で治療できますが
アカントアメーバは原虫であるため抗生剤が効かず、専用の抗原虫薬での治療が必要です。
治療期間は数ヶ月に及ぶことがあり、激しい目の痛み・視力低下が続きます。
重症化した場合は角膜移植が必要になることもあります。

アカントアメーバ角膜炎の症状

  • 強い目の痛み(特に光への敏感さ)
  • 目が赤く充血する
  • 視力が低下する・かすむ
  • 涙が多く出る
  • 異物感・ゴロゴロ感

「コンタクトをつけたまま水に入った後」にこれらの症状が出た場合は、すぐに眼科を受診してください。

ゆずあん

「プールには塩素が入っているから大丈夫」という誤解が非常に多いです。実際にプールの塩素濃度はアカントアメーバを完全に死滅させるには不十分で、プールでの感染例は国内外で数多く報告されています。「塩素があるから安全」という思い込みを捨ててください。


リスク②「細菌・ウイルス感染」——角膜炎・結膜炎のリスク

アカントアメーバ以外にも、プール・海・川の水には様々な細菌・ウイルスが含まれています。

コンタクトをつけた状態では、レンズが微生物を角膜に「固定」する役割を果たしてしまいます。
細菌が角膜に感染すると「細菌性角膜炎」
結膜に感染すると「細菌性結膜炎(いわゆるはやり目)」を引き起こします。

細菌性角膜炎は抗生剤で治療できますが、治療が遅れると角膜に混濁(白濁)が残り
視力に影響することがあります。


リスク③「レンズの変質・収縮」——目に張り付いて外れなくなる

プールの塩素・海水の塩分がコンタクトレンズに吸着することで、レンズが変質・収縮することがあります。

変質したレンズは目に張り付いて外れにくくなり、無理に外そうとすると角膜を傷つけるリスクがあります。
また変質したレンズを再度使用すると、目への刺激・感染リスクが高まります。


プール・海・川・お風呂——場所別のリスクの違い

「プールはダメでも海は大丈夫?」「お風呂は?」という疑問に答えます。
場所によってリスクのレベルは異なりますが
結論として「水が目に入る可能性がある場所ではすべてコンタクトを外す」が基本方針です。

プール——塩素があっても油断禁物

リスクレベル:🔴 高

プールには塩素が含まれていますが、前述の通りアカントアメーバを完全には死滅させられません。
また塩素自体がコンタクトに吸着して目への刺激になります。
競技用プール・スクール・温泉プール・ホテルプールなど、種類を問わずコンタクト装用は避けてください。

海水浴——海水・砂・紫外線の三重リスク

リスクレベル:🔴 高

海水には塩分・細菌・砂・プランクトンなど様々な物質が含まれており、プールより多様なリスクがあります。
また波・砂がコンタクトとまぶたの間に入り込み、角膜を傷つけるリスクもあります。
海水浴中のコンタクト装用は避けてください。

川・湖・温泉——アカントアメーバの濃度が特に高い

リスクレベル:🔴 非常に高

川・湖・池・温泉の水は、プールや海より管理されていない分
アカントアメーバや各種微生物の濃度が高い可能性があります。
川遊び・カヤック・温泉でのコンタクト装用は特に危険です。

入浴・シャワー——水道水も安全ではない

リスクレベル:🟡 中〜高

「お風呂やシャワーくらいなら大丈夫?」という方も多いですが、水道水にもアカントアメーバは含まれています。
シャワー中・洗顔中に水道水がコンタクトにかかることで感染リスクが生じます。
入浴・洗顔前にコンタクトを外すことを習慣化してください。

涙・目薬——これは問題なし

リスクレベル:🟢 なし

涙はもともと目の中で作られる清潔な液体です。
コンタクト対応の目薬も同様に、使用することで感染リスクは生じません。
「目薬をさしても大丈夫ですか?」という質問はよく受けますが、コンタクト対応の目薬は全く問題ありません。


「万が一コンタクトをつけたまま水に入ってしまったとき」の正しい対処法

「わかってはいたけど、ついつい……」という場面は起きてしまうものです。
もし万が一コンタクトをつけたまま水に入ってしまった場合の正しい対処法をお伝えします。

STEP 1「すぐにコンタクトを外す」

水に入ってしまったら、できるだけ早くコンタクトを外してください。
「ちょっとだけだったから大丈夫」と思ってそのまま装用を続けることは避けてください。
水への接触時間が長いほど、微生物がレンズに付着する量が増えます。

STEP 2「外したコンタクトは捨てる(1DAYの場合)」

1DAYコンタクトの場合は、水に入ってしまったレンズはそのまま廃棄してください。
「もったいない」という気持ちはわかりますが、水に触れたコンタクトを再使用することは感染リスクを高めます。

STEP 3「2WEEKや1MONTHの場合は洗浄後も要注意」

2WEEKや1MONTHのレンズを水に触れさせてしまった場合は
すぐに外してポピドンヨードを配合している系洗浄液(『クリアデュー ハイドロ:ワンステップ』など)で
徹底洗浄してください。
ただし、ポピドンヨードを配合している系でも完全にアカントアメーバを除去できるとは言い切れないため
できれば新しいレンズに交換することが理想的です。

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STEP 4「目の状態を数日間観察する」

水への接触後は、次の1〜2週間、目の状態を毎日観察してください。

以下の症状が出た場合は、すぐに眼科を受診してください:

  • 目の痛み(特に光への敏感さ)
  • 充血・目やに
  • 視力の低下・かすみ
  • 異物感・ゴロゴロ感の悪化

アカントアメーバ角膜炎は感染から症状が出るまで数日〜2週間かかることがあるため
「その場では大丈夫だった」でも油断しないことが重要です。

STEP 5「眼科受診時に必ず「コンタクトをつけたまま水に入った」と伝える」

眼科を受診した際は、「コンタクトを装用したまま水泳・プール・海水浴をした」という事実を必ず伝えてください。
この情報がないと、アカントアメーバ角膜炎を見逃すリスクがあります。
アカントアメーバ角膜炎は初期に他の角膜炎と症状が似ているため
水への接触の有無が診断の重要な情報になります。


「水泳でも視力矯正したい」——度付きゴーグルという最善の解決策

「コンタクトを外したら何も見えない」「水泳の授業・競技で視力矯正が必要」という方のために
最善の解決策をご紹介します。

度付きゴーグルとは

度付きゴーグルとは、視力矯正のための度数が入ったスイミングゴーグルです。
近視・遠視・乱視に対応したものがあり、コンタクトなしで水中での視力矯正ができます。

度付きゴーグルの種類

① 既製品タイプ

-1.00〜-10.00程度の度数が0.50Dきざみで用意されている既製品タイプです。
スポーツ用品店・ホームセンター・ネット通販で購入でき、価格は1,000〜3,000円程度です。
乱視がない・度数がある程度合う方には手軽な選択肢です。

② オーダーメイドタイプ

眼鏡店・コンタクト販売店・一部スポーツ用品店でオーダーできる、自分の度数・乱視に合わせたゴーグルです。
左右で度数が異なる方・乱視がある方でも正確に矯正できます。
価格は10,000〜30,000円程度で、精密な視力矯正が必要な方に最適です。

度付きゴーグルを選ぶときのポイント

① 度数は「コンタクトの度数」に近いものを選ぶ

眼鏡の度数はコンタクトの度数と異なります(頂点間距離の違い)。
ゴーグルを選ぶ際は「コンタクトの度数」を基準にするのが目安になります。
正確に合わせたい場合は眼科・眼鏡店で相談してください。

② 水の侵入を防ぐシリコーンガスケットを確認する

ゴーグルの縁(ガスケット)が柔らかいシリコーン素材のものは、顔の形に馴染んで水の侵入を防ぎやすいです。
プールよりも海・サーフィンで使う場合は、密閉性の高いモデルを選びましょう。

③ 子ども用は正確な度数のフィッティングを

お子さんの度付きゴーグルは、近視の進行が速い時期のため、定期的に度数を更新することが重要です。
学年が上がるタイミングで確認することをおすすめします。

度付きゴーグルでは対応できないケース

残念ながら度付きゴーグルにはいくつかの限界もあります。

  • 強度の乱視:既製品では乱視対応が限られ、オーダーでも完璧な矯正が難しいことがある
  • 水泳以外の水辺での使用:海やサーフィンではゴーグルが外れることがある
  • 水中での長時間使用:ゴーグルの曇りが視界を妨げることがある

これらの限界がある場合は眼鏡店・眼科に相談して最適な解決策を見つけてください。


水泳後のコンタクトケア——万全の対策を

水泳後にコンタクトを装用する際の注意点をまとめます。

水泳後にコンタクトをつける前の対処法

① プール・海から出たら目を洗う

プール・海から出たら、コンタクト対応の目薬(人工涙液)または清潔な生理食塩水で目を洗いましょう。
水道水での目洗いはアカントアメーバの追加リスクがあるため避けてください。

② 新しい1DAYレンズをつける

水泳後にコンタクトが必要な場面では、新しい1DAYレンズをつけましょう。
「水に入る前に外した2WEEKレンズ」を水泳後にそのままつけ直すことは問題ありませんが
水に入れてしまったレンズは必ず廃棄・交換してください。

水泳後の目の状態チェック

水泳後は目の状態を必ず確認してください。

  • 充血・かゆみ・痛みがないか
  • 異物感・ゴロゴロ感がないか
  • 視力が急に変わっていないか

異常を感じたらコンタクトを外して眼科を受診してください。


よくある質問(Q&A)——水泳とコンタクトのギモンを解決

Q. ゴーグルをしていればコンタクトをつけたまま泳いでも大丈夫ですか?

A. 完全には安全ではありません。
スイミングゴーグルは水の侵入を「軽減」しますが、完全に防ぐことはできません。
特にゴーグルがずれた瞬間・水中で顔を洗う動作などで水がコンタクトに触れるリスクがあります。
最も安全なのは「コンタクトを外して度付きゴーグルを使う」ことです。

Q. 「1回だけ」コンタクトをつけたまま水に入ってしまいました。大丈夫ですか?

A. 1回でも感染のリスクはゼロではありません。
「大丈夫かどうか」は結果論であり、1回の接触でアカントアメーバ角膜炎を発症したケースも存在します。
コンタクトをすぐに外して、その後1〜2週間、目の状態を注意深く観察してください。
痛み・充血・視力低下が出た場合は即座に眼科を受診してください。

Q. コンタクトをつけたままお風呂に入るのも危険ですか?

A. リスクがあります。
水道水にはアカントアメーバが含まれており、シャワーや洗顔で水がコンタクトに触れると感染リスクが生じます。
習慣として「入浴・洗顔前にコンタクトを外す」ことを徹底してください。

Q. 水泳選手はどうやって視力を矯正しているのですか?

A. 競技水泳選手は主に以下の方法で視力矯正をしています。
①度付きゴーグル(最も一般的)
②オルソケラトロジー(就寝中に専用ハードコンタクトをつけて角膜を矯正し、日中は裸眼で過ごす方法)
③ICL手術(眼内コンタクトレンズを埋め込む手術)などがあります。
競技での視力矯正については、眼科に相談して最適な方法を選びましょう。

Q. 子どもが水泳授業でコンタクトをつけるのはどうすればいい?

A. 水泳授業では度付きゴーグルの使用を推奨します。
子どもは目の免疫機能が発達途中のため、大人より感染リスクが高い可能性があります。
学校の水泳授業では度付きゴーグルを用意して、コンタクト装用なしで参加することが最も安全です。
担任の先生・学校の養護教諭に「度付きゴーグルを使用したい」と相談してみましょう。


まとめ:「水中ではコンタクトを外す」——これだけは絶対に守ってください

この記事でお伝えしてきたことを最後に整理します。

場所別リスクまとめ

場所リスクレベル結論
プール🔴 高コンタクト装用禁止
海・海水浴場🔴 高コンタクト装用禁止
川・湖・温泉🔴 非常に高コンタクト装用禁止
入浴・シャワー🟡 中〜高入浴前に外す習慣を
涙・コンタクト用目薬🟢 なし問題なし

万が一水に入ってしまったときの5ステップ

  1. すぐにコンタクトを外す
  2. 1DAYなら捨てる・2WEEKなら過酸化水素系で徹底洗浄
  3. 目の状態を1〜2週間観察する
  4. 痛み・充血・視力低下が出たら即眼科へ
  5. 眼科では「コンタクトをつけたまま水に入った」と必ず伝える

水泳でも視力矯正したい方への解決策

  • ① 既製品の度付きゴーグル(手軽・1,000〜3,000円)
  • ② オーダーメイドの度付きゴーグル(精密・10,000〜30,000円)
  • ③ オルソケラトロジー(就寝中矯正・日中裸眼)

そして最後に、この記事で最も伝えたいことを一言で——

「水中ではコンタクトを外す。これだけは絶対に例外なし。」

「毎年やってるけど大丈夫だった」は「今まで運が良かっただけ」かもしれません。
アカントアメーバ角膜炎は一度発症すると治療が非常に難しく、視力への影響が残ることがあります。

コンタクトを外して度付きゴーグルを使うだけで、このリスクをほぼゼロにすることができます。
今年の夏から、ぜひ変えてください。

あなたの目が、ずっと健康でいられることを、現役検査員として心から願っています。


「度付きゴーグルに切り替えました!」「この記事を読んで意識が変わりました」など、ぜひ教えてくださいね💕
みなさんの声がわたしの励みになります!

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