ドライアイと診断されたけどコンタクトを続けていい?眼科医と相談すべき選択肢を現役検査員が解説します

当ページのリンクには広告が含まれています。

「眼科でドライアイと言われました。これからもコンタクトを使い続けていいんでしょうか……」

この不安、現場でとても多く受ける相談のひとつです。

「コンタクトをしていると目が乾くのは知っていたけど、まさかドライアイと診断されるとは」
「ドライアイなのにコンタクトをつけていたら悪化するの?」
「眼科の先生に『コンタクトは控えめに』と言われたけど、仕事もあるし眼鏡だけでは困る」
「ドライアイでも使えるコンタクトってあるの?」
「コンタクトを完全にやめないといけないのかな……」

ドライアイと診断されたときの「コンタクトはどうすればいいのか」という疑問は、乾きや充血の悩みよりもさらに深いところにある不安です。

まず、最も大切なことをお伝えします。

「ドライアイ=コンタクト禁止」ではありません。

ドライアイの程度・種類・生活状況によっては、適切なレンズを選んで正しく管理すれば、コンタクトを続けることは十分に可能です。

ただし「なんとなく続ける」のでなく「ドライアイの状態を理解して・適切なレンズを選んで・定期的に眼科でチェックしながら続ける」という前提が必要です。

わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが、「ドライアイと言われたけどコンタクトをどうすればいいか」という相談を受けるたびに、お客様一人ひとりの状況に合わせた情報が必要だと感じてきました。

この記事では、ドライアイと診断された方がコンタクトを続けるために知っておくべきことを、ドライアイの種類別・程度別に整理して、現役検査員の視点で正直にお伝えします。

この記事でわかること
  • ドライアイには種類があり、コンタクトへの影響が異なること
  • 「コンタクトを続けていい」状態と「控えるべき」状態の見極め方
  • ドライアイでも使えるコンタクトの選び方・おすすめレンズ
  • ドライアイとコンタクトを両立させるための日常ケア
  • 眼科で「コンタクトを続けたい」と相談するときの伝え方
  • コンタクト以外の選択肢(眼鏡・ICL・オルソケラトロジー)
目次

ー この記事を書いた人 ー

ファンベアー UFOキャッチャー

ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)

PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル


そもそも「ドライアイ」とは——種類と程度を理解することが最初の一歩

「ドライアイ」と一言で言っても、その原因・種類・程度によってコンタクトへの影響は大きく異なります。 まず自分のドライアイがどのタイプかを理解することが、正しい判断の出発点です。

ドライアイの主な2つのタイプ

タイプ①「涙の量が少ないタイプ(水分不足型)」

涙腺からの涙の分泌量が少ないタイプです。 目が常に乾いた感じ・砂が入ったようなゴロゴロ感・光がまぶしいなどの症状が出やすいです。

タイプ②「涙の質が悪いタイプ(油分不足型・蒸発亢進型)」

涙の量は正常でも、まぶたのマイボーム腺(油分を分泌する腺)が詰まることで涙の油層が薄くなり、涙が蒸発しやすくなるタイプです。 このタイプは近年増えており、スマホ・PCの長時間使用・エアコン環境が主な原因とされています。

コンタクトにより影響が大きいのは?

どちらのタイプもコンタクト装用中の不快感が増しますが、特に「涙の油層が薄い蒸発亢進型」はコンタクトをつけることで涙の蒸発がさらに加速するため、影響が大きくなりやすいです。

ドライアイの程度分類

ドライアイは国際的な基準で以下の程度に分類されています。

程度主な症状コンタクトへの影響
軽度夕方に乾く・たまにかすむ適切なレンズと管理で継続可能
中等度日中から乾燥・ゴロゴロ感が続く工夫が必要だが継続可能なことが多い
重度常に不快・角膜に傷がある原則コンタクト休止・眼科での治療が先決
ゆずあん

「ドライアイと診断された」といっても、軽度から重度まで幅があります。「ドライアイだからコンタクトを即やめる必要がある」わけではありません。自分のドライアイの程度・タイプを眼科医に確認したうえで、コンタクトの継続について相談することが大切です。


「コンタクトを続けていい状態」と「控えるべき状態」——判断の基準

ドライアイと診断された後、コンタクトを続けるかどうかを判断するための基準をお伝えします。

コンタクトを続けていい可能性が高い状態

以下の条件がすべて(または多く)当てはまる場合は、適切なレンズ選びと管理でコンタクトを続けられる可能性があります。

  • [  ] ドライアイが「軽度〜中等度」と診断されている
  • [  ] コンタクトをつけても6〜8時間は不快感なく過ごせる
  • [  ] コンタクトを外すと症状が大幅に改善する
  • [  ] 角膜に傷・炎症がないことを眼科で確認済み
  • [  ] 防腐剤フリーの目薬で症状がある程度コントロールできる
  • [  ] 現在使用中のレンズがドライアイに対応した素材でない(改善の余地がある)

コンタクトを一時休止すべき状態

以下に当てはまる場合は、まず眼科での治療を優先してコンタクトを一時休止することをおすすめします。

  • [  ] ドライアイが「重度」と診断されている
  • [  ] コンタクトをつけると2〜3時間以内に強い不快感・痛みが出る
  • [  ] 角膜に傷がある・炎症が起きていると眼科で指摘された
  • [  ] コンタクトをつけていると視力が急激にかすむ
  • [  ] 目薬で症状がコントロールできない
  • [  ] 充血・目やに・痛みが慢性化している

ドライアイでも使えるコンタクトの選び方——レンズ選びで快適さが大きく変わる

「ドライアイだけどコンタクトを使いたい」という方に、レンズ選びの重要ポイントをお伝えします。 実は、レンズを変えるだけでドライアイの症状が大幅に改善するケースはとても多いのです。

ポイント①「シリコーンハイドロゲル素材を選ぶ」——最重要

従来の非シリコーン(ハイドロゲル)素材のレンズは含水率が高く、目から水分を奪いやすいという特性があります。 一方、シリコーンハイドロゲル素材は酸素を素材自体で通すため含水率を低く抑えられ、目から水分を奪いにくい性質があります。

ドライアイの方が非シリコーンからシリコーンハイドロゲルに変えるだけで、乾燥感が大幅に改善したという事例を現場で何度も見てきました。

ポイント②「表面コーティングにこだわる」

レンズ表面の親水性コーティングは、涙とレンズの摩擦を減らし、乾燥感を軽減します。 ドライアイの方に特におすすめのコーティング技術は以下です。

コーティング技術代表レンズドライアイへの強み
ウォーターグラジェントデイリーズ トータル ワン表面含水率80%・摩擦ほぼゼロ
TearStable テクノロジーワンデー オアシス MAX涙の層と一体化・乾燥に強い
Smart Surfaceマイデイ超薄型親水層で長時間潤い
Hydra-PEGプレシジョン ワンPEGで涙と親和性が高い

ポイント③「1DAYを選ぶ」

ドライアイの方には1DAYが最も適したタイプです。 毎日新しいクリーンなレンズで始められるため、汚れの蓄積によるドライアイ悪化を防げます。

2WEEKや1MONTHを使う場合は、洗浄不足によるタンパク汚れの蓄積が涙の安定性をさらに低下させるリスクがあります。

ポイント④「含水率の高すぎるレンズを避ける」

「含水率が高い=うるおう」という誤解がありますが、ドライアイの方には逆効果になることがあります。 含水率が高いレンズは水分を多く含む分、乾燥した環境では目から水分を引き出して蒸発させてしまいます。

ドライアイの方は含水率50%以下のシリコーンハイドロゲルレンズが適していることが多いです。

ドライアイにおすすめレンズ比較表

レンズ名タイプ素材Dk/tドライアイへの適性こんな方に
デイリーズ トータル ワン1DAYシリコーン(WG)156★★★★★重めのドライアイ・長時間装用
ワンデー オアシス MAX1DAYシリコーン121★★★★★ドライアイ+花粉・アレルギー
マイデイ1DAYシリコーン100★★★★☆中程度のドライアイ・コスパも重視
プレシジョン ワン1DAYシリコーン100★★★★☆軽度のドライアイ・コスパ重視
アキュビュー オアシス(2WEEK)2WEEKシリコーン147★★★★☆毎日使用・コストを抑えたい

ドライアイとコンタクトを両立させる「日常ケア7つ」

レンズを変えることに加えて、日常のケアを見直すことでドライアイとコンタクトの両立がよりしやすくなります。

①「防腐剤フリーの目薬を定期的にさす」

ドライアイの方が最も重要なのは、コンタクト対応の防腐剤フリー目薬を「乾いてからさす」のではなく「乾く前にさす」習慣をつけることです。 2〜3時間おきに定期的にさすことで、目の表面の状態を一定に保ちやすくなります。

防腐剤入りの目薬はコンタクトに吸着してドライアイを悪化させることがあるため、必ず防腐剤フリーのタイプを選んでください。

②「装用時間を6〜8時間以内に抑える」

ドライアイの方は通常の8時間より短い、6〜7時間を目安にすることをおすすめします。 在宅ワーク・休日は積極的に眼鏡で過ごし、目に「水分回復の時間」を与えましょう。

③「ホットタオルでマイボーム腺ケアをする」

蒸発亢進型ドライアイの方に特に有効なのが、まぶたのマイボーム腺ケアです。 40〜42度のタオルを目の上に3〜5分当てることで、詰まったマイボーム腺がほぐれて油分の分泌が促されます。 毎晩のスキンケアのついでに習慣化することをおすすめします。

④「20-20-20ルールを徹底する」

スマホ・PCを20分使ったら20フィート先を20秒見る。 まばたきの回数を増やすことで涙の循環が促され、ドライアイによる乾燥感が軽減されます。

⑤「加湿器で室内の湿度を50〜60%に保つ」

エアコンの効いた部屋は湿度が20〜30%まで下がることがあります。 デスクに小型加湿器を置いて、湿度を50〜60%に保つだけでコンタクトの乾燥感が大幅に改善することがあります。

⑥「エアコンの風が顔に直接当たらないようにする」

エアコンの風が直接顔に当たると、涙が急速に蒸発してドライアイが悪化します。 席の向き・風向きを調整して、顔への直接の風を避けましょう。

⑦「眼科処方の点眼薬を使う」

市販の目薬では症状がコントロールできない場合、眼科で処方される点眼薬は成分・効果が格段に優れています。 「人工涙液」「ヒアルロン酸点眼薬」「ムチン分泌促進点眼薬」など、自分のドライアイのタイプに合った薬を処方してもらうことで、コンタクトとの両立がしやすくなります。


眼科で「コンタクトを続けたい」と相談するときの伝え方

「ドライアイと診断されてコンタクトを控えるよう言われたけど、仕事の関係でどうしても使いたい」という状況は珍しくありません。 眼科でうまく相談するためのポイントをお伝えします。

伝えるべき情報①「一日のコンタクト使用時間と目的」

「何時間コンタクトを使うか」「なぜコンタクトが必要か(仕事・運転・スポーツなど)」を具体的に伝えることで、眼科医がより適切なアドバイスをしやすくなります。

伝えるべき情報②「今使っているレンズの名前・タイプ」

現在使っているレンズの素材・タイプによっては、レンズを変えるだけで症状が改善する可能性があります。 「このレンズのまま使い続けていいか」よりも「ドライアイに合ったレンズに変えたい」という相談の仕方の方が建設的な会話につながります。

伝えるべき情報③「どんな症状がどの時間帯に出るか」

「夕方から乾燥がひどくなる」「つけてすぐゴロゴロする」「特定の環境(エアコン・屋外)で悪化する」など、具体的な症状・タイミングを伝えることで、眼科医が原因を特定しやすくなります。

眼科で相談できる選択肢

選択肢内容ドライアイへの効果
レンズの変更ドライアイ対応レンズへの切り替え中〜高(まず試すべき選択肢)
処方点眼薬ヒアルロン酸・ムチン促進など中〜高
涙点プラグ涙の出口を塞いで涙を保持高(中等度以上のドライアイに)
IPL治療マイボーム腺を光で治療高(蒸発亢進型ドライアイに)
装用時間の短縮コンタクトをつける時間を減らす中(生活に支障が出ないレベルで)

ドライアイがひどい場合の「コンタクト以外の選択肢」

重度のドライアイでコンタクトの使用が困難になった場合、またはドライアイを根本的に改善したい場合の選択肢もお伝えします。

選択肢①「眼鏡との使い分けを積極的にする」

ドライアイが悪化している時期・在宅日・体調が悪い日は積極的に眼鏡を選ぶ。 「コンタクトをつける日」「眼鏡の日」をバランスよく設けることで、目への負担を分散できます。

選択肢②「ハードコンタクトへの切り替え」

「ドライアイにハードコンタクト?」と意外に思われるかもしれませんが、実はハードコンタクトはドライアイに強い面があるのです。

ハードコンタクトはレンズ自体に水分を含まないため、目から水分を奪いません。 また直径が小さく角膜を覆う面積が少ないため、まばたきで涙が循環しやすいという特性があります。 ソフトコンタクトでどうしても乾燥感が解消されない方には、眼科でハードコンタクトを試してみることも選択肢のひとつです。

選択肢③「ICL(眼内コンタクトレンズ)」

コンタクトに疲れた・ドライアイが深刻でコンタクトを続けるのが困難という方の根本的な解決策として、ICL(眼内コンタクトレンズ)という選択肢があります。

ICLは目の中にレンズを埋め込む手術で、コンタクトが不要になります。 ドライアイの症状がコンタクト使用によって悪化していた場合、ICL後に症状が改善したという報告もあります。 ただし手術であるため、十分な情報収集と眼科医との相談が必要です。

選択肢④「オルソケラトロジー」

就寝中に特殊なハードコンタクトを装用し、昼間は裸眼で過ごせるようにする矯正方法です。 日中のコンタクト装用がなくなることで、ドライアイへの負担を大幅に軽減できます。 近視の進行抑制効果もあることから、特に子どものドライアイ×近視に対して選択されることが増えています。


よくある質問(Q&A)——ドライアイとコンタクトのギモンを解決

Q. ドライアイと診断されましたが「コンタクトを続けていいか」眼科で聞きにくいです。どう聞けばいいですか?

A. 遠慮せずに直接聞くことをおすすめします。

「仕事の都合でコンタクトを使う必要があるのですが、どの程度の使い方なら続けられますか?」という聞き方が最も建設的です。 眼科医はコンタクトを「完全にやめさせる」ことが目的ではなく「目の健康を守る」ことが目的です。正直に生活状況を伝えることで、一緒に現実的な対処法を考えてもらえます。

Q. ドライアイの目薬とコンタクト対応目薬は別物ですか?

A. 基本的には別物ですが、どちらにも対応している目薬もあります。

コンタクト装用中に使える目薬は「コンタクト装用中OK」と明記されたもののみです。 眼科で処方されるドライアイ向け点眼薬でも、コンタクトを外してからさすよう指示されることがあります。 使用する点眼薬ごとに「コンタクト装用中に使えるか」を眼科医・薬剤師に確認してください。

Q. ドライアイで目薬を頻繁にさしていますが、さしすぎることはありますか?

A. 防腐剤フリーの人工涙液は頻繁に使っても問題ないとされています。

しかし防腐剤入りの目薬は過度な使用でコンタクトへの防腐剤蓄積・目への刺激が増す可能性があります。 ドライアイの目薬は防腐剤フリーのものを選び、コンタクト装用中は対応製品を使うことが大原則です。

Q. 花粉シーズンだけドライアイが悪化します。この時期はコンタクトをやめるべきですか?

A. 花粉シーズンだけコンタクトを1DAYのアレルギー対応レンズに切り替えることで、ドライアイとアレルギーの両方のリスクを軽減できます。

「花粉シーズンだけやめる」という判断ではなく「花粉シーズン向けのレンズに変える」という発想の転換が、快適さを保つうえで有効です。

Q. ドライアイと診断されてからコンタクトをつけた日の夜、目が痛くなります。どうすればいいですか?

A. コンタクトの装用時間が目の回復能力を超えているサインです。

装用時間を短くする・乾きにくいレンズに変える・眼科でドライアイの治療を受けることを検討してください。 「夜に痛みが出る」状態でコンタクトを使い続けることは、角膜にダメージを与え続けることになります。早めに眼科を受診してください。


まとめ:「ドライアイ=コンタクト禁止」ではない——正しい知識で両立しよう

この記事でお伝えしてきたことを最後に整理します。

ドライアイとコンタクトの関係まとめ

状況コンタクトの扱い
軽度ドライアイ・角膜に傷なし適切なレンズ選びと管理で継続可能
中等度ドライアイレンズ変更・装用時間短縮・眼科治療と並行して継続可
重度ドライアイ・角膜に傷あり治療優先・コンタクト一時休止を検討

ドライアイでも使えるコンタクトの3原則

  • シリコーンハイドロゲル素材を選ぶ(目から水分を奪いにくい)
  • 1DAYタイプを選ぶ(汚れ蓄積なし・毎日クリーンなレンズ)
  • 表面コーティングがあるレンズを選ぶ(摩擦と乾燥を最小化)

日常ケアの3大ポイント

  • 防腐剤フリー目薬を2〜3時間おきに定期的にさす
  • ホットタオルでマイボーム腺ケアを毎晩行う
  • 装用時間を6〜8時間以内に抑える

ドライアイと診断されることは、「コンタクトを卒業しなければいけない宣告」ではありません。

「ドライアイの状態を正確に理解して・目に合ったレンズを選んで・適切なケアをしながら・定期的に眼科でチェックする」——この4つが揃えば、多くの方がドライアイとコンタクトを両立させることができます。

「諦めなければならないと思っていた」という方に、この記事が「続けられる方法がある」という希望になれば、現役検査員としてこれ以上嬉しいことはありません。

まず今日できることは一つ——眼科で「ドライアイに合ったレンズに変えたい」と相談することです。

あなたの目が、ドライアイとうまく付き合いながら毎日快適に輝き続けることを、心から応援しています。


「レンズを変えたらドライアイが楽になった!」「眼科で相談してみます」など、ぜひ教えてくださいね💕 みなさんの声がわたしの励みになります!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアしてね!
目次