「どちらも同じボシュロムのメダリストシリーズなのに、含水率がこんなに違うのはなぜ?」
ボシュロムのメダリストシリーズを調べると、必ずこの2つが並びます。
「メダリストプラスとメダリストII、同じ『メダリスト』なのに何が違うの?」
「含水率38.6%と59%って、乾燥への対処がまったく逆じゃないの?」
「超薄型0.035mmとユニバランスデザイン(0.14mm均一)、装用感はどちらが快適なの?」
「BCが3種類あるのはどちら?」 「価格はどちらが安いの?」
わたしは現役のコンタクト検査員として、「メダリストシリーズで迷っています」というご相談を受けるたびに、この2つの設計思想が「まるで逆」だということをまずお伝えします。
メダリストプラス(ボシュロム)は低含水38.6%・超薄型0.035mm・BC3種類という実用性重視のコスパ2WEEK、メダリストII(ボシュロム)は高含水59%・ユニバランスデザイン・形状安定という「みずみずしさと見やすさ」重視の2WEEKです。
同じメーカー・同じシリーズ名でありながら、乾燥への向き合い方・レンズの厚みの設計・BCの選択肢がまったく違う——これがメダリストプラスとメダリストIIという2シリーズの面白いポイントです。
この記事では、現役検査員の視点でこの2つを徹底的に比較します。
この記事でわかること
- メダリストプラス「低含水38.6%・超薄型0.035mm」の設計思想
- メダリストII「高含水59%・ユニバランスデザイン」の設計思想
- BC3種類(プラス)vs BC8.6mm1種類(II)の実際の意味
- 価格差の実態(意外な逆転あり)
- 「こんな方にはプラス」「こんな方にはII」の判断基準
スペック一覧——横並びで確認
| 項目 | メダリスト プラス | メダリスト II |
|---|---|---|
| メーカー | ボシュロム | ボシュロム |
| 素材 | 非シリコーン非イオン性 | 非シリコーン非イオン性 |
| 含水率 | 38.6%(低含水) | 59%(高含水) |
| レンズデザイン | 超薄型(中心厚0.035mm) | ユニバランスデザイン(中心厚0.14mm均一) |
| 乾燥対策の発想 | 低含水で水分蒸発の影響を抑える | 高含水でたっぷりの水分をキープ |
| 酸素透過係数(Dk) | Dk/L 15.7 | 22(参考値) |
| BC | 8.40mm / 8.70mm / 9.00mm(3種類) | 8.6mm(1種類) |
| DIA | 14.0mm | 14.2mm |
| 中心厚 | 0.035mm(超薄型) | 0.14mm(均一) |
| レンズカラー | ライトブルー | ライトブルー |
| UVカット | 明記しづらい | 明記しづらい |
| 参考価格(6枚) | 1,555円程度 | 1,396円程度〜 |
| 医療機器承認番号 | — | 21600BZY00521000 |
ゆずあん最初に気づいてほしいのが「価格の逆転」と「含水率の逆転」です。プラスよりIIの方がわずかに安い場合があり、含水率は38.6%(プラス)vs 59%(II)という真逆の設計——「コスパ最強の薄型低含水レンズ(プラス)」と「高含水のみずみずしさを重視したスタンダードレンズ(II)」という2つの個性が、同じボシュロムのメダリストブランドに共存しています。
乾燥への向き合い方——「低含水で安定」vs「高含水でみずみずしく」
この2つの最大の違いは、「乾燥とどう向き合うか」という根本的な設計思想です。
メダリストプラス:「低含水38.6%」——水分を少なく保って蒸発の影響を最小化
低含水レンズの考え方:
- 「レンズに含まれる水分が少なければ、蒸発しても影響が少ない」
- 「涙からレンズに水分を奪われにくい」
低含水×超薄型0.035mm:
レンズの中心部からエッジにかけて、厚みの起伏を抑え、限りなく均一になるように設計したレンズデザインというユニバランスデザインとは異なり、中心部を極限まで薄くすることで「存在感ゼロ」を目指した設計です。
メダリストII:「高含水59%」——水分をたっぷり含んでみずみずしく
高含水レンズの考え方:
- 素材の含水率は59%。朝つけた瞬間からすっと瞳によくなじむのは、レンズが水分をたっぷり含んでいるから</
- 「ウォーターリッチレンズならではのみずみずしいつけ心地」を重視
どちらの発想が「乾燥に強いか」
一般的には低含水の方が「水分蒸発の影響を受けにくく、長時間後も安定しやすい」とされています。 一方で高含水は「つけた瞬間のみずみずしさが際立つ」反面、時間経過で乾燥感が出やすい特性があります。
レンズデザインの違い——「超薄型0.035mm」vs「ユニバランスデザイン0.14mm均一」
メダリストプラス:「超薄型0.035mm」——存在感ゼロへの追求
0.035mmという中心厚は、2WEEKレンズの中でも極めて薄い設計です。 「つけているのを忘れるような薄さ」という体験は、メダリストプラスならではの特徴です。
ただし非常に薄いため、装着・取り外しの際に「やわらかくてへにゃっとする感覚」があるという声も聞かれます。
メダリストII:「ユニバランスデザイン0.14mm均一」——形状安定で視界をキープ
厚みが均一なので、瞳の上でレンズの形状が安定し、いつでもクリアな視界が得られます。
ユニバランスデザインは、レンズ全体の厚みを均一に保つことで:
- レンズのたわみ・歪みを防ぐ
- まばたきの際に形状が変わりにくい
- 表裏を見分けやすい
「超薄型の扱いにくさが苦手」という方には、0.14mm均一のメダリストIIの方が取り扱いやすいという声があります。
BCの違い——3種類 vs 1種類
メダリストプラス:BC8.40/8.70/9.00mm(3種類)
BC(ベースカーブ)の選択肢が豊富なのはメダリストプラスの強みです。 特にBC9.00mmは、目の角膜の曲率がゆるやかな(フラットな)方向けの選択肢で、BC8.70mmでは合わない方に対応できます。
BC3種類のラインナップは、より多様な目の形状に対応できるという実用的なメリットがあります。
メダリストII:BC8.6mm(1種類)
メダリストIIはBC8.6mmの1種類のみです。 現在BC8.4mmや9.0mmのレンズを使用している方は、メダリストIIへの変更時にフィット感が変わる可能性があります。
プラスポイント・マイナスポイント
メダリストプラスのプラスポイント
① 超薄型0.035mmの極薄設計
コンタクトレンズが乾燥する主な原因は汚れ。汚れがつきにくい非イオン性レンズは、乾燥にも強くという特性に加え、超薄型のため装用中の存在感がほとんどありません。
② BC3種類(8.40/8.70/9.00mm)
より多様な目の形状に対応できる豊富なBCラインナップです。
③ 低含水で夕方まで安定しやすい
38.6%という低含水は、水分蒸発の影響を受けにくく、長時間後も安定した装用感を保ちやすいとされています。
④ DIA14.0mmのコンパクトなレンズ径
14.2mmのIIと比べてわずかに小さく、目の動きへの追随がしやすいという方もいます。
メダリストプラスのマイナスポイント
① 超薄型ゆえの取り扱いの難しさ
0.035mmという薄さは「やわらかすぎてへにゃっとなる」という声も。初心者には扱いにくく感じる場合があります。
② 含水率38.6%——つけた瞬間のみずみずしさは控えめ
高含水のIIと比べると、つけ始めの「みずみずしいなじみ感」は控えめです。
③ 乱視用・UVカットがない
メダリストIIのプラスポイント
① 高含水59%のみずみずしいつけ始めの感触
朝つけた瞬間からすっと瞳によくなじむのは、レンズが水分をたっぷり含んでいるからというウォーターリッチな感触は、高含水ならではの体験です。
② ユニバランスデザインで形状安定・取り扱いやすい
均一の厚みで歪みにくく、表裏もわかりやすいため、コンタクト初心者にも扱いやすい設計です。
③ 非イオン性素材で汚れがつきにくい
汚れがつきにくい非イオン性素材が、クリアな視界を保ちます
④ 価格帯がプラスよりやや安め
コスパという観点でメダリストIIは意外に手に取りやすい価格設定です。
メダリストIIのマイナスポイント
① 高含水ゆえの長時間装用時の乾燥感の可能性
長時間後に乾燥感が出た」という声も見られ、長時間装用が多い方には注意が必要です。
② BCが8.6mmの1種類のみ
フィッティングの選択肢が限られます。
③ 乱視用・UVカットがない
こんな方にはメダリストプラスがおすすめ
メダリストプラスが向いている方チェックリスト
- [ ] コンタクトをつけている感覚をできるだけなくしたい(超薄型0.035mm)
- [ ] 乾燥した環境・長時間装用が多い(低含水で安定)
- [ ] BC9.00mmが必要な目の形状
- [ ] 2WEEKレンズを定番として継続使用している
- [ ] 非イオン性素材の汚れにくさを重視したい
こんな方にはメダリストIIがおすすめ
メダリストIIが向いている方チェックリスト
- [ ] 高含水のみずみずしいつけ始めの感触が好き
- [ ] コンタクト初心者・超薄型の扱いにくさが不安
- [ ] ユニバランスデザインで形状安定・視界のクリアさを重視したい
- [ ] BC8.6mmで問題なくフィットできる
- [ ] 価格をできるだけ抑えたい
年間コスト差
| レンズ | 1箱(6枚)の価格 | 年間コスト目安(両眼) |
|---|---|---|
| メダリスト プラス | 1,555円程度 | 約24,880円 |
| メダリスト II | 1,396円程度〜 | 約22,336円〜 |
→ 年間で約2,500円程度、メダリストIIの方がやや安い計算になります。
「プラスよりIIの方が高機能」というイメージとは逆に、価格面ではメダリストIIの方が安い場合があるという点は意外なポイントです。
「どちらが自分に合うか」最短判断フロー
迷ったときはこのフローで判断してみてください。
STEP 1:「乾燥への向き合い方」を確認
→ メダリスト プラス(38.6%低含水)
STEP 2:「レンズの厚みへのこだわり」を確認
→ メダリスト プラス(0.035mm超薄型)
STEP 3:「BCの選択肢が必要か」を確認
→ メダリスト プラス(3種類)
まとめ:「低含水超薄型の存在感ゼロ」か「高含水みずみずしさと形状安定」か
| 比較ポイント | メダリスト プラス | メダリスト II |
|---|---|---|
| 含水率 | 38.6%(低含水) | 59%(高含水) |
| 中心厚 | 0.035mm(超薄型) | 0.14mm(ユニバランス均一) |
| 乾燥対策の発想 | 水分蒸発の影響を最小化 | たっぷりの水分でみずみずしく |
| BC選択肢 | 3種類(8.40/8.70/9.00mm) | 1種類(8.6mm) |
| DIA | 14.0mm | 14.2mm |
| 年間コスト目安 | 約24,880円 | 約22,336円〜 |
選び方のポイント
「超薄型・低含水の安定感・BC3種類」
→ メダリスト プラス
「高含水のみずみずしさ・ユニバランス形状安定・コスパ」
→ メダリスト II
同じ「メダリスト」ブランドでありながら、まったく逆の含水率設計・まったく違う厚みのアプローチ——このユニークな2シリーズの違いを理解して、自分の目に合う方を選んでください。
迷ったときは眼科でフィッティングを確認してから選んでみてください。
あなたにとっての「2週間ずっと快適」が見つかることを、現役検査員として心から願っています!
「メダリストプラスの薄さ、本当に存在を忘れます!」「メダリストIIのみずみずしさ、朝のなじみ感が最高です」など、ぜひ教えてくださいね💕







