「遠近両用コンタクトの最高峰を選ぶなら、MAXマルチフォーカルとトータルワンマルチフォーカル、どっちがいいの?」
老眼が気になりはじめて遠近両用コンタクトを探すと、最終的にこの2つが候補に残ることがあります。
- 「アキュビューオアシスMAXの遠近両用って、ブルーライトカットもついているの?」
- 「トータルワンマルチフォーカルの『生感覚』は、遠近両用でも同じように感じられるの?」
- 「Dk/t 121とDk/t 156、老眼コンタクトでもこの差は重要?」
- 「TearStableとウォーターグラジェント、遠近両用で体感できる差はどこ?」
- 「どちらも高価格帯……年間コストはどれくらい違うの?」
わたしは現役のコンタクト検査員として、「老眼が気になって遠近両用コンタクトを検討しているけど、最高峰のどちらにしようか迷っています」というご相談を受けることがあります。
ワンデーアキュビューオアシスMAX マルチフォーカル(J&J)はTearStableテクノロジー+HEVフィルター(ブルーライトカット)搭載の最新世代遠近両用1DAY、デイリーズトータルワン マルチフォーカル(アルコン)はウォーターグラジェント構造による「生感覚」を遠近両用でも実現したフラッグシップ1DAYです。
この2つ、「どちらも最高峰の遠近両用1DAY」でありながら、技術の方向性・含水率の構造・ブルーライトカットの有無・Dk/tという4つの軸でまったく異なる個性を持っています。
この記事でわかること
- MAXマルチフォーカルの「TearStable+HEVフィルター」とは何か
- トータルワンマルチフォーカルの「ウォーターグラジェント+スマーティアーズ™」とは何か
- 遠近両用コンタクトで最も重要な「加入度数(ADD)のラインナップ」比較
- Dk/t 121 vs 156の差が遠近両用で何を意味するか
- 「こんな方にはMAX」「こんな方にはトータルワン」の判断基準
スペック一覧——横並びで確認
| 項目 | ワンデー オアシス MAX マルチフォーカル | デイリーズ トータル ワン マルチフォーカル |
|---|---|---|
| メーカー | J&J | アルコン |
| 素材 | シリコーンHG(セノフィルコンA) | シリコーンHG(delefilcon A) |
| うるおい技術 | TearStableテクノロジー | ウォーターグラジェント構造+スマーティアーズ™ |
| 含水率 | 38%(均一) | コア33%/表面80%以上(二層構造) |
| Dk/t | 121 | 156 |
| ブルーライトカット | あり(HEVフィルター:55〜60%以上) | なし |
| 加入度数(ADD) | LOW / MED / HIGH | LOW / MED / HIGH |
| UVカット | あり | あり |
| BC | 8.4mm | 8.5mm |
| 1箱あたり枚数 | 30枚 | 30枚 |
| 参考価格(30枚) | 5,000〜7,000円程度 | 5,000〜7,000円程度 |
ゆずあんこの2つ、価格帯はほぼ同じなのに「ブルーライトカット(MAXのみ)」と「生感覚・ウォーターグラジェント(トータルワンのみ)」という、どちらかにしかない機能があります。「どちらの機能が今の自分の悩みに直結するか」——これがこの比較の核心です。
H2② 遠近両用コンタクトの基礎知識——「加入度数(ADD)」について
どちらのレンズを選んでも共通して理解しておきたいのが「加入度数(ADD)」です。
加入度数(ADD)とは
遠近両用コンタクトは「遠くを見るための度数」と「手元を見るための度数」を1枚のレンズに組み込んでいます。 この「手元を見るために追加された度数」が加入度数(ADD)です。
MAXマルチフォーカル・トータルワンマルチフォーカル共通のADD設定:
- LOW(低加入):老眼が始まった初期段階の方
- MED(中加入):老眼が中程度の方
- HIGH(高加入):老眼が進んだ方
どちらのレンズでも3段階のADDが用意されており、眼科医の判断のもとで自分に合った加入度数を選びます。
技術の違い——「TearStable+ブルーライトカット」vs「生感覚のウォーターグラジェント」
MAXマルチフォーカル:「TearStableテクノロジー+HEVフィルター」
TearStableテクノロジーの特徴:
- 保湿成分をレンズ全体に行き渡らせ、涙の層をレンズと一体化させて安定したうるおいを朝から夕方まで維持
- アキュビューオアシス(2WEEK)のハイドラクリアプラス→1DAYオアシスのHydraLuxe→MAXのTearStableという技術的な進化の最新世代
HEVフィルター(ブルーライトカット)の特徴:
- 380〜450nmの短波長光(ブルーライト域)を約55〜60%以上カット
- デジタル画面・スマートフォン・PC使用が多い方に向けた設計
- 老眼が気になる年代=デジタルデバイスの長時間使用が多い年代とも重なる
トータルワンマルチフォーカル:「ウォーターグラジェント構造+スマーティアーズ™」
ウォーターグラジェント構造の特徴:
- コア33%・表面80%以上(ほぼ100%)という二層構造で「まるで何もつけていないような感覚(生感覚)」を実現
- 通常版トータルワンの「生感覚」が、遠近両用でも継承されている
スマーティアーズ™テクノロジーの特徴:
- 涙液成分フォスファチジルコリンをレンズに配合
- ヨーロッパ調査で90%以上が「まるで何もつけていないような感覚」と回答(通常版)
遠近両用で「生感覚」は特に重要:
遠近両用コンタクトは通常版より複雑な光学設計のため、「レンズを意識してしまう」という課題があります。 生感覚という「つけていることを忘れる感覚」は、遠近両用コンタクトで特に価値があるアプローチです。
Dk/t 121 vs 156——遠近両用でも重要な酸素透過率
遠近両用コンタクトのユーザーは老眼が気になる年代の方が多く、目の健康管理という観点から酸素透過率は重要です。
MAXマルチフォーカル:Dk/t 121
シリコーンHGとして高水準の酸素透過率です。 長時間装用でも角膜への酸素供給が安定している設計です。
トータルワンマルチフォーカル:Dk/t 156
業界最高水準のDk/t 156は、長時間使用でも特に安心感の高い数値です。
「老眼の年代の目に、どちらがより優しいか」という観点では、Dk/t 156のトータルワンマルチフォーカルが数値上で優位です。
ブルーライトカット——MAXマルチフォーカルだけの強み
HEVフィルターとは
MAXマルチフォーカルに搭載されたHEVフィルター(High Energy Visible lightフィルター)は、380〜450nmの短波長光を約55〜60%以上カットする機能です。
老眼の年代にブルーライトカットが特に重要な理由:
- 老眼が気になる40〜60代はPCやスマートフォンの長時間使用が多い
- 遠近両用コンタクトで手元の文書・画面を見る機会が増える
- 「遠近両用コンタクト+ブルーライトカット」を1枚で実現できるのはMAXマルチフォーカルだけ
トータルワンマルチフォーカルはブルーライトカットなし
デイリーズトータルワン マルチフォーカルにはHEVフィルターのような明確なブルーライトカット機能は搭載されていません。
「デジタル画面を長時間使用する・ブルーライクカットも1枚に求めたい」という方には、MAXマルチフォーカルが有力な選択肢になります。
プラスポイント・マイナスポイント
MAXマルチフォーカルのプラスポイント
① HEVフィルターによるブルーライトカット(55〜60%以上)
遠近両用の1DAYで、ブルーライトカットも同時に実現できるのはMAXシリーズだけです。
② TearStableという最新世代のうるおい技術
オアシスシリーズの技術が最も進化した世代として、朝から夕方まで安定したうるおいを目指しています。
③ BC8.4mm / 9.0mmという2種類のラインナップ
目の形状に合わせた2種類のBCが選べます。
④ J&Jアキュビューブランドの遠近両用としての長年の実績
MAXマルチフォーカルのマイナスポイント
① 「生感覚」はない
トータルワンマルチフォーカルのウォーターグラジェント構造が生む「つけていない感覚」は体験できません。
② Dk/t 121——トータルワン(156)より低い
③ ブルーライトカットの眼精疲労への直接効果は研究中の部分もある
「効果の感じ方には個人差がある」という点は理解しておく必要があります。
トータルワンマルチフォーカルのプラスポイント
① Dk/t 156という業界最高水準の酸素透過率
遠近両用コンタクトの中でも特に高い酸素透過率で、長時間装用の安心感があります。
② ウォーターグラジェント構造による「生感覚」
遠近両用コンタクト特有の「レンズを意識してしまう」という課題を「生感覚」で解決するアプローチです。
③ スマーティアーズ™テクノロジーによる涙液成分配合
④ BC8.5mm / 8.8mmという2種類
トータルワンマルチフォーカルのマイナスポイント
① ブルーライトカット機能なし デジタル画面を長時間使用する方には、MAXとの差別化ポイントになります。
② Dk/t 156の通常版と比べて、遠近両用版での乾燥感を感じやすい場合がある
複雑な光学設計の遠近両用レンズは、通常版より装用時の異物感が出やすい場合があります。
こんな方にはMAXマルチフォーカルがおすすめ
ワンデーオアシスMAXマルチフォーカルが向いている方チェックリスト
- [ ] PC・スマートフォンを長時間使う・ブルーライトカットも求めたい
- [ ] TearStableという最新世代のうるおい技術を遠近両用で試したい
- [ ] 老眼+デジタル疲労の両方の悩みを1枚で解消したい
- [ ] J&Jアキュビューブランドで揃えたい
こんな方にはトータルワンマルチフォーカルがおすすめ
デイリーズトータルワンマルチフォーカルが向いている方チェックリスト
- [ ] 「コンタクトをつけていることを忘れるような生感覚」を遠近両用でも求めたい
- [ ] Dk/t 156という業界最高水準の酸素透過率を遠近両用でも維持したい
- [ ] 「遠近両用コンタクトは異物感がある」という先入観を覆したい
- [ ] ブルーライトカットは別のサングラス等で対策できる
年間コスト
| レンズ | 1箱(30枚)の価格目安 | 年間コスト目安(両眼) |
|---|---|---|
| オアシス MAX マルチフォーカル | 6,000円程度 | 約144,000円 |
| トータル ワン マルチフォーカル | 6,000円程度 | 約144,000円 |
→ 価格帯はほぼ同等。選択基準は「技術の方向性」です。
遠近両用コンタクトは通常版より高価格帯となりますが、この2シリーズの価格差はほぼありません。 「コストで選ぶ必要がない」という点で、純粋に「どちらの技術と体験を選ぶか」がシンプルな選択になります。
遠近両用コンタクトを選ぶ前に——眼科での相談が必須
遠近両用コンタクトは、普通の視力補正レンズと違い「どのADDが自分に合うか」を眼科で必ず確認する必要があります。
遠近両用コンタクトのフィッティングが重要な理由
- ADDの設定(LOW/MED/HIGH)が合わないと、近くも遠くも見えにくいという状態になります
- 同じADDでもレンズのデザイン(光学設計)によって見え方が異なります
- MAXマルチフォーカルとトータルワンマルチフォーカルは光学設計が異なるため、どちらが「見えやすいか」は個人差があります
眼科でのトライアル(試し装用)を必ず行ってください。
まとめ:「ブルーライトカット+最新うるおい」か「生感覚+最高Dk/t」か
| 比較ポイント | MAX マルチフォーカル | トータルワン マルチフォーカル |
|---|---|---|
| 含水率 | 38%(均一) | コア33%/表面80%以上 |
| Dk/t | 121 | 156 |
| ブルーライトカット | あり(HEVフィルター) | なし |
| 生感覚 | なし | あり(ウォーターグラジェント) |
| うるおい技術 | TearStable(最新世代) | スマーティアーズ™ |
| ADD | LOW/MED/HIGH | LOW/MED/HIGH |
| 年間コスト目安 | 約144,000円 | 約144,000円 |
選び方のポイント
「ブルーライトカット・デジタル疲労対策・最新世代TearStable」
→ ワンデー アキュビュー オアシス MAX マルチフォーカル
「生感覚・Dk/t 156・遠近両用の異物感を解消したい」
→ デイリーズ トータル ワン マルチフォーカル
価格がほぼ同じこの2シリーズ——選ぶべき理由は「どちらの体験に共感するか」です。
「PC・スマートフォンを長時間使う老眼世代にブルーライトカットも一緒に」がMAX、「遠近両用なのにつけていることを忘れる生感覚」がトータルワン——どちらも最高峰の遠近両用コンタクトです。
必ず眼科でのトライアルを通じて、「自分の目に合う見え方・装用感」を確認してから選んでください。
あなたにとっての「老眼と上手に付き合える、1日中快適なコンタクト」が見つかることを、現役検査員として心から願っています!
「MAXマルチフォーカルのブルーライトカット、PC作業後の疲れが変わりました!」「トータルワンマルチフォーカルの生感覚、遠近両用なのにつけているのを忘れます」など、ぜひ教えてくださいね💕









