「コンタクトをつけていると、なんか目の奥がズーンと重くて痛い……これって何?」
「目の表面」ではなく「目の奥」に感じる痛みや重さ——これはコンタクトユーザーが感じる悩みの中でも、特に「何が原因かわかりにくい」症状のひとつです。
- 「コンタクトをつけると目の奥がじわじわ痛くなる」
- 「目の奥に圧迫感・重さを感じる」
- 「コンタクトを外しても目の奥の痛みが残る」
- 「痛みが頭まで広がる感覚がある」
- 「目の表面は問題ないのに、奥が痛いのは何が原因?」
「目の奥の痛み」は「目の表面のゴロゴロ感」「充血」とは異なり、コンタクト自体が直接触れる部分ではない「奥」に感じるため、「コンタクトのせいなのか・他に原因があるのか」の判断が難しいのです。
わたしはコンタクトショップで現役の検査員として10年以上働いていますが、「目の奥が痛い」という訴えは充血・乾燥と並んでよく受ける相談です。
そしてその原因は「コンタクトの使い方の問題」から「眼科的に注意が必要な疾患の可能性」まで幅広くあります。
正直にお伝えします。
「目の奥の痛み」は、原因によって対処法がまったく異なります。自己判断せず、原因を特定することが最優先です。
この記事では、コンタクトをつけたときの「目の奥の痛み」の原因を5つのタイプに分類して、それぞれの特徴・見分け方・対処法・眼科に行くべきサインまで、現役検査員が丁寧に解説します。
「この痛み、どうすればいいんだろう」という疑問に、この記事が答えを出します。
- 「目の奥が痛い」と「目の表面が痛い」の違いと見分け方
- 目の奥が痛くなる「5つの原因タイプ」とその特徴
- タイプ別「今すぐできる対処法」
- 「眼科に今すぐ行くべき」危険なサインのチェックリスト
- 目の奥の痛みを「予防する」日常ケアのポイント
ー この記事を書いた人 ー

ゆずあん
(通信販売コンタクトレンズ情報 運営者)
PROFILE
・コンタクトレンズショップに勤務
・コンタクトレンズの情報や購入方法を紹介
・わたし自身もコンタクトレンズを使用中
・自称 コンタクトレンズプロフェッショナル
「目の奥の痛み」——目の表面の痛みとどう違うのか
まず「目の奥の痛み」と「目の表面の痛み・違和感」の違いを明確にしておきましょう。 この区別が、原因の特定に大きく役立ちます。
目の表面の痛み・違和感
- ゴロゴロする・異物感がある
- まばたきするたびに痛い
- 目を触ると痛い・まぶたの裏が痛い
- 充血している
→ レンズの汚れ・乾燥・傷・アレルギーが原因のことが多い
目の奥の痛み・重さ
- 眼球の奥に圧迫感・重い感じがある
- じわじわとした痛みが続く
- 目を動かすと奥から痛い感覚がある
- 額・こめかみ・眉間にかけて広がる痛みがある
- 目を閉じていても痛みが続く
→ 眼精疲労・度数不一致・眼圧の変化・眼疾患が原因のことが多い
ゆずあん「目の奥が痛い」という訴えでは、コンタクトが直接触れる部分に問題があるのではなく、目全体の状態・使い方・疾患に原因があることが多いです。コンタクトを外しても痛みが続く場合は、特に注意が必要なサインです。
原因タイプ①「眼精疲労・毛様体筋の過緊張」——最も多い原因
特徴
- PC・スマホを長時間使った後に目の奥が重くなる
- 夕方〜夜に症状が強くなる傾向がある
- 休息すると翌日は多少改善する
- こめかみ・眉間・額に広がる頭痛を伴うことが多い
- コンタクトをつけているときの方が裸眼・眼鏡より強く出ることがある
原因のメカニズム
目のピント調節を行う毛様体筋が長時間の緊張状態に置かれることで疲弊します。 コンタクト使用中は眼鏡より精密な視力矯正が行われるため、度数がわずかにズレていたり・過矯正だったりすると毛様体筋への負担がより大きくなります。
特に以下の状況で眼精疲労による目の奥の痛みが出やすいです:
- 度数が実際の視力より強い(過矯正)
- 乱視が矯正されていない状態でのPC作業
- 画面との距離が近すぎる
- まばたきの回数が極端に少ない状態(PC集中時)
今すぐできる対処法
① 20-20-20ルールを今日から実践する
20分に1回、20フィート(約6m)先を20秒見る。 毛様体筋の緊張をリセットする最も効果的な方法です。
② コンタクト対応目薬をさす
防腐剤フリーの目薬で目の表面を潤わせることで、毛様体筋への間接的なサポートになります。
③ ホットタオルで目を温める
40〜42度のタオルで目を3〜5分温めることで、毛様体筋の緊張がほぐれます。 就寝前の習慣にすると翌朝の目の状態が改善します。
④ 眼科で度数を確認する
過矯正・乱視の未矯正が原因の場合は、度数の見直しが根本的な解決策です。
原因タイプ②「度数不一致・過矯正」——意外と多い見逃しの原因
特徴
- 遠くはよく見えるが、近くを見続けると目の奥が痛くなる(過矯正のサイン)
- 1年以上眼科で度数を確認していない
- 最近度数を「少し強め」に変えた
- 眼鏡では目の奥の痛みが出ないがコンタクトでは出る
- 夕方になるにつれて症状が悪化する
原因のメカニズム
過矯正(度が強すぎる)の状態では、毛様体筋が常に必要以上の緊張を強いられます。 「よく見えた方が気持ちいいから少し強めに」という選択が、実は目の奥の痛みの原因になっていることがあります。
また近視が進んでいるのに古い度数のレンズを使い続けている(低矯正)場合も、毛様体筋が過剰に緊張します。
今すぐできる対処法
眼科での度数確認が最も確実な対処法です。 「目の奥が痛い」という症状を眼科医に伝えることで、過矯正の可能性を確認してもらえます。
原因タイプ③「乱視の未矯正・不完全矯正」——目の奥の痛みの隠れた原因
特徴
- 視界がぼやける・歪む感覚がある
- 通常コンタクト(球面レンズ)を使っている
- 文字を読み続けると目の奥が疲れやすい
- 夜間に光がにじんで見える(ハロー)
- 眼科で「乱視がある」と言われたことがあるが矯正していない
原因のメカニズム
乱視がある状態で乱視が矯正されていないコンタクト(球面設計の通常レンズ)を使い続けると、脳が「歪んだ像」を「補正しよう」として常に過剰な処理を続けます。 この「脳と目の過剰処理」が目の奥の疲れ・痛みとして現れます。
乱視の度数が軽い場合は見え方への影響が少なく「乱視だと思っていなかった」という方が多いですが、目の奥の痛みの原因になっていることがあります。
今すぐできる対処法
眼科で乱視の状態を確認してもらい、乱視用コンタクト(トーリックレンズ)への変更を相談してください。 乱視用レンズに変えるだけで、目の奥の痛みが大幅に改善するケースは現場でも多く見てきました。
原因タイプ④「眼圧の上昇・緑内障初期」——見逃してはいけない原因
特徴
- 目の奥の圧迫感・重さが持続する
- コンタクトを外しても痛みが続く
- 視野の一部が欠けているような感覚がある(気づきにくいが重要なサイン)
- 頭痛・吐き気・目の充血を伴う場合がある
- 40代以上・家族に緑内障の人がいる
緑内障とコンタクトの関係
緑内障は眼圧の上昇(または正常眼圧でも起きるタイプ)によって視神経が障害される疾患です。 初期は自覚症状が少ないため「コンタクトの疲れかな」と見過ごされることがあります。
特に以下の状況は注意が必要です:
- コンタクトをつけたまま長時間の就寝(酸欠による眼圧変化)
- ストレス・睡眠不足が続く状態でのコンタクト使用
- 閉塞隅角緑内障(急性発作時には突然の激しい眼痛・頭痛・吐き気が出る)
急激な目の奥の激痛・頭痛・吐き気が同時に起きた場合は緑内障の急性発作の可能性があります。即座に眼科・救急を受診してください。
今すぐできる対処法
眼科で眼圧測定・視野検査を受けることが最優先です。 「なんとなく目の奥が重い」という症状を放置せず、特に40代以上の方・家族に緑内障の方がいる場合は積極的に眼科を受診してください。
原因タイプ⑤「ドライアイの慢性化・角膜へのダメージ蓄積」——長期使用者に多い原因
特徴
- コンタクトをつけて数時間経つと目の奥が重くなる
- ドライアイと診断されているがコンタクトを続けている
- 目の表面のゴロゴロ感と目の奥の重さが同時に出る
- 長期間コンタクトを使い続けている(5年以上)
- コンタクトを長期休止すると症状が和らぐ
原因のメカニズム
ドライアイが慢性化すると、角膜の表面が常に不安定な状態になります。 角膜には「三叉神経」が豊富に分布しており、角膜の乾燥・刺激が継続すると三叉神経を通じて「目の奥の痛み・重さ」として感じられることがあります。
また長年のコンタクト使用による角膜上皮の慢性的なダメージが蓄積すると、感覚的な過敏さが生じて「目の奥の痛み」として知覚されることがあります。
今すぐできる対処法
① 即日コンタクトを外して眼鏡で数日間過ごす
角膜に回復の時間を与えることが最優先です。
② 眼科でドライアイの状態を確認してもらう
「コンタクト由来のドライアイが進行していないか」を確認してもらい、必要なら治療用点眼薬の処方を受けてください。
③ 乾きにくいレンズへの変更
シリコーンハイドロゲル素材・高水準の表面コーティングのレンズに変えることで、ドライアイ由来の目の奥の痛みが改善するケースがあります。
「コンタクトを外しても目の奥が痛い」——特に注意が必要なパターン
コンタクトをつけているときだけでなく、外した後も目の奥の痛みが続く場合は特に注意が必要です。
コンタクトを外した後も痛みが続く場合の考えられる原因
① 眼精疲労の慢性化
長時間の眼精疲労が蓄積すると、コンタクトを外した後も毛様体筋の緊張が続きます。 就寝してもなかなか回復しない段階まで進んでいます。
② 眼圧の上昇・緑内障
眼圧が高い状態では、コンタクトの使用に関わらず目の奥の圧迫感・痛みが続きます。
③ 視神経・眼窩(がんか)周辺の問題
視神経炎・眼窩内の炎症・副鼻腔炎(鼻の奥の炎症が目の奥に伝わる)など、コンタクトと直接関係のない原因で目の奥が痛むことがあります。
④ 角膜潰瘍・重篤な角膜炎
感染性角膜炎が重症化した場合、コンタクトを外した後も目の奥に激しい痛みが続くことがあります。
コンタクトを外しても目の奥の痛みが2〜3時間以上続く場合は、眼科を受診することをおすすめします。
「眼科に今すぐ行くべき」目の奥の痛みのサイン
🔴 今すぐ眼科へ(救急含む)
- [ ] 突然の激しい目の奥の痛み・頭痛・吐き気が同時に起きた(緑内障急性発作の疑い)
- [ ] コンタクトを外しても痛みが全く改善しない
- [ ] 視力が急激に低下した
- [ ] 視野に欠けがある(片方だけ見えない部分がある)
- [ ] 目が真っ赤に充血していて痛みが激しい
🟡 数日以内に眼科へ
- [ ] コンタクトを外してから2〜3時間経っても目の奥の重さが残る
- [ ] 目の奥の痛みが1週間以上続いている
- [ ] 目薬・休息では改善しない痛みが続く
- [ ] 40代以上で目の奥の圧迫感が続く(緑内障リスクあり)
- [ ] 家族に緑内障・網膜疾患の人がいる
🟢 まず自分で対処してみる
- [ ] 長時間PC作業後に目の奥が重い(眼精疲労・休息で改善する)
- [ ] コンタクトを外して数時間で改善する
- [ ] 目薬・ホットタオルで改善する
目の奥の痛みを「予防する」日常ケアのポイント
「目の奥が痛くなる前に防ぐ」ための習慣をまとめます。
①「20-20-20ルールを毎日続ける」
スマホのアラームを20分に設定して、20フィート先を20秒見るルーティンを習慣化しましょう。 毛様体筋を定期的にリセットすることが眼精疲労予防の基本です。
②「定期的な眼科検診で度数・乱視を確認する」
特に「最後に眼科を受診したのが1年以上前」という方は、今すぐ予約することをおすすめします。 度数不一致・乱視の未矯正は自覚しにくく、「なんとなく目の奥が重い」という形で現れることが多いです。
③「睡眠前にホットタオルケアを行う」
就寝前の3〜5分のホットタオルケアで、毛様体筋・マイボーム腺の緊張をほぐします。 翌朝の目の状態が改善し、一日を通じた目の奥の痛みが出にくくなります。
④「コンタクトの装用時間を管理する」
毎日のコンタクト装用時間を8時間以内に抑えることで、目の奥への蓄積ダメージを減らせます。 在宅日・休日は積極的に眼鏡で過ごすことで目に「回復時間」を作りましょう。
⑤「乾きにくいレンズを選ぶ」
シリコーンハイドロゲル素材・表面コーティングが優れたレンズは、目への総合的な負担を軽減します。 「目の奥が痛くなりやすい」という自覚がある方こそ、レンズの素材選びに注意が必要です。
よくある質問(Q&A)——目の奥の痛みのギモンを解決
Q. コンタクトをつけると目の奥が痛くなるのですが、頭痛薬を飲んで対処してもいいですか?
A. 一時的な痛みを和らげる手段としては問題ありませんが、根本原因の解決にはなりません。
頭痛薬で症状を抑えながら放置することで、原因(特に眼圧上昇・度数不一致など)が悪化するリスクがあります。 痛みが繰り返し起きる場合は眼科を受診して原因を確認してください。
Q. コンタクトを変えてから目の奥が痛くなりました。元のレンズに戻せば改善しますか?
A. レンズ変更が原因の可能性は十分ありますが、まず眼科に相談することをおすすめします。
新しいレンズの度数・設計が現在の目に合っていない・過矯正になっている可能性があります。 自己判断で元のレンズに戻す前に、眼科で現在の度数・目の状態を確認してもらいましょう。
Q. コンタクトを外して眼鏡にしたら目の奥の痛みが改善します。眼鏡の方が安全ですか?
A. 「眼鏡にすると改善する」という情報は重要なサインです。
コンタクトによる過矯正・乾燥・角膜への負担が原因の可能性が高いため、コンタクトの度数・素材を見直すことが解決策になります。 まず眼科でコンタクトと眼鏡それぞれの度数を確認してもらいましょう。
Q. 子どもがコンタクトをつけると目の奥が痛いと言います。どうすればいいですか?
A. すぐに眼科を受診してください。
子どもは目の症状を正確に説明しにくく、また目の回復力が大人より強い分、症状が出ているときは問題が相当進んでいることもあります。 「目の奥が痛い」という訴えを軽視せず、早急に眼科で確認してください。
Q. 目の奥の痛みに効果的な目薬はありますか?
A. 目の奥の痛みには目薬だけでは対処できないケースがほとんどです。
表面の乾燥・炎症による目の奥の不快感なら、防腐剤フリーの人工涙液が一定の効果を持つことがありますが、根本的な原因(度数・乱視・眼圧)への対処にはなりません。 「目薬で様子を見る」のは3〜5日が限度と考えて、改善しない場合は眼科を受診してください。
まとめ:「目の奥の痛みは原因を特定して対処する」——放置は絶対にNG
この記事でお伝えしてきたことを最後に整理します。
5つの原因タイプと今すぐできる対処法
| タイプ | 主な特徴 | 今すぐできること |
|---|---|---|
| ①眼精疲労型 | 夕方に悪化・休息で改善 | 20-20-20ルール・ホットタオル |
| ②度数不一致型 | 遠くはよく見える・眼鏡では出ない | 眼科で度数確認 |
| ③乱視型 | 視界の歪み・夜の光にじみ | 眼科で乱視用レンズを相談 |
| ④眼圧・緑内障型 | 外しても続く・視野欠損 | 今すぐ眼科(緊急) |
| ⑤ドライアイ慢性型 | 長時間使用後に増悪 | 外して休ませる・乾きにくいレンズへ |
「今すぐ眼科へ」の絶対的なサイン
突然の激しい目の奥の痛み+頭痛+吐き気 → 緑内障急性発作の疑い・救急受診
今日からできること
コンタクト対応目薬をさす
↓
コンタクトを外す
↓
ホットタオルで3分温める
↓
それでも痛みが続くなら → 眼科の予約を入れる
目の奥の痛みは「コンタクトをつけているから仕方ない」という症状ではありません。 原因を特定して適切に対処すれば、ほとんどのケースで改善できます。
「なんとなく目の奥が重い・痛い」という状態を放置せず、この記事で学んだ知識を活かして行動してほしいのです。
あなたの目が、痛みなくクリアに輝き続けることを、現役検査員として心から願っています!
「目の奥の痛みの原因がわかりました!」「眼科の予約を入れます」など、ぜひ教えてくださいね💕 みなさんの声がわたしの励みになります!











